「毎日帰れる」「家から近い」が私の優先順位
その当時はアメリカでの運転経験がなかった(少なかった)ので、毎日帰れるローカル(地場)の仕事で、トラックが新しくて給料も良い会社は、アメリカで2~3年、クラスA(大型トレーラ)の運転経験がないと雇ってくれないからです。
未経験でも入れる大手運送会社もありますが、その多くはまず1~2週間家を離れてトレーナーに教わったあとで(同乗教育)、OTR(長距離)をソロで働くという感じ。ですので大手には入らず、小さくても毎日家に帰れる地元の仕事を希望しました。
私の場合は転職を繰り返し、やっと納得がいく会社を見つけました。ローカルで毎日家に帰れて、賃金を時給で貰えて、荷物も毎日かならずあるという会社です。そこはカンパニードライバーで働いた最後の会社でしたが、故障や待機時間もすべて時給で支払われ、ディスパッチ(配車)も24時間体制。
家から20~30分と近く、アットホームで人間関係も良く、繁忙期以外は長期休暇もOK。カリフォルニアのド田舎に住んでいて、条件がここまで揃う会社はなかなか見つからないと思うので、本当にラッキーだったと思います。
12年在籍した会社に別れを告げオーナーオペレーターに
その会社には結局12年くらい居ましたが、コツコツためたお金で自分のトラック&トレーラを買ってオーナーオペレーター(O/O)を始めるために退社しました。それがなかったら一生働いても良いと思える会社でした。
そこでの12年間は、7種類の違ったトレーラを引っ張って、それぞれの荷物の扱い方を学ぶことができて、他の会社では経験できない貴重な時間となりました。
あくまでも私の場合ですが、「長く勤められる会社」は、数年の経験がないと見つけることができなかったと思います。
余談ですが、O/Oになって初めて経営者側の立場もわかりました。今までいろいろありましたが、こんな自分を雇ってくれたすべての会社に感謝したい気持ちです。「経験」というどんなものにも代えがたい時を与えてくれたから……。
いま振り返ると、O/Oを始めるまで、悩んだり迷ったり、とても大きな不安がありました。「最低でも10年続けよう!」と決心してスタートを切って、気が付いたら7年目になります。
事業主なのでトラックが故障したときや荷物がなかなか見つからずに待機しなければならない時など、時々わき起こる挫折感も味わいながら、なんとかここまで来たので、目標を達成できるようにこれからも「この運送会社を長く続けよう!」という思いでがんばっていきたいと思います!(笑)
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