重厚でスタイリッシュな新型いすゞフォワードFVZに試乗! カミンズ6.7リッター直6エンジンの実力は!?

重厚なデザインに新設計シャシーそしてカミンズ直6エンジン

最高出力300PS・最大トルク119kgmのDB6A-TCCエンジン。カミンズB6.7をベースに開発されたエンジンで、いすゞ栃木工場で生産する。動力性能は先代の6NX1-TCC・7.8リッターとほぼ同等で、ピークトルク領域はむしろ広がった
最高出力300PS・最大トルク119kgmのDB6A-TCCエンジン。カミンズB6.7をベースに開発されたエンジンで、いすゞ栃木工場で生産する。動力性能は先代の6NX1-TCC・7.8リッターとほぼ同等で、ピークトルク領域はむしろ広がった

 さて、本誌が取材・試乗したのはGVW20トン・6×4モデルのフォワードFVZの新型です。

 実車は、直感的に「カッコいい!」と感じさせる魅力があります。FRRワイドキャブと同じキャビンを大型用シャシーにマウントしてワイドフェンダーを追加し、ボリュームのあるフロントバンパーにヘッドライトを組み込む……という成り立ちそのものは、シンプルなグラフィクスの先代FVZも同じだったりするのですが、新型は現行フォワードの精悍な顔つきに重厚感が加わって、ギガと同じクラスのクルマを見ているような印象です。

 新型シャシーは、ラダーフレームの組幅こそ変わらないものの、大型トラックなみの天地サイズを持つオープン断面サイドレールを導入したのが特徴です。これは高荷重に対して有利な形状で、特に海外での商品力を高めるために採用したものです。

 国内向けでも、高荷重に対応した新型シャシーは特装車ニーズに向いており、先代同等の積載量が確保できるよう最適化を図りながら採用しています。前後アクスルも新たに開発されました。

 新エンジン「DB6A」は、米・カミンズ社の「B6.7」エンジンをベースとする6690cc直列6気筒OHV気筒あたり4弁のインタークーラー付ターボエンジンで、頑丈な鋳鉄製シリンダーブロックをもちながら、先代の7.8リッター直6に対して大幅な軽量化を達成しています。動力性能は、DB6A-TCC型が最高出力300PS/1950rpm・最大トルク119kgm(1081Nm)/1100rpmでほぼ変わらないのですが、ピークトルク領域が広くなっており、より扱いやすくなりました。DB6A-TCN型という最高出力260PS/2100rpm・最大トルク90kgm(883Nm)/1100rpmの仕様もあります。こちらはFVRにも搭載されるエンジンです。

 エンジン軽量化に伴って、シャシーの重量配分も変化したため、前軸の位置が185mm前進しており、フロントオーバーハングが短いプロポーションともなりました。

GVW20トンという国内向けフォワードの最上位車型だけあって、キャビンフロアの位置は高くステップは3段に。フロントオーバーハングが短くなった新型は、ステップ幅がやや狭くなった
GVW20トンという国内向けフォワードの最上位車型だけあって、キャビンフロアの位置は高くステップは3段に。フロントオーバーハングが短くなった新型は、ステップ幅がやや狭くなった

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