2017年9月に新型が発表されて以来、大好評のスイフトスポーツ。10月にはグッドデザイン賞を受賞し、11月には日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーに選ばれている。
そこで本企画では新型だけでなく、常に庶民の味方(初代の値段を見て本企画担当、驚きました。安っ!)であった歴代スイフトスポーツを駆け足で振り返り、その商品力の高さを改めて実感したいと思います。
文:片岡英明
ベストカー2017年11月26日号「スイフトスポーツ歴代ヒストリー」
■初代登場から今年で14年目
今となっては貴重な存在となったコンパクトスポーツカテゴリーのなかで、スイフトスポーツの存在は別格だ。
初代の登場は2003年。以降、先日デビューした最新型まで4世代にわたって世界中のクルマ好きを熱狂させてきている。
初代~2代目は世界ジュニアラリー選手権(JWRC)で活躍し、2004年にはドライバータイトルも獲得。3代目以降は世界戦の舞台で戦うことはなくなったが、市販モデルは熟成、進化して、日本を代表するモデルに成長した。
そして、最新モデルの4代目。歴代初めてダウンサイズターボエンジンを搭載したのは時代の流れというもので、この点でもスイフトスポーツはアップデートが進んでいるといえるだろう。もちろん、最新モデルは評価も高い。
本企画では、2003年初代登場以降の14年間、4世代にわたるスイフトスポーツの歴史を振り返りながら、この稀有なるクルマがどう成長してきたかを検証していきたい。
■初代スイフトスポーツ 2003〜2005年
初代スイフトスポーツは軽量コンパクトな軽自動車のKeiをベースにしたホットハッチだ。
プラットフォームはワゴンRプラスから流用している。ホイールベースは2360mmのままだが、大型バンパーなどの採用により全長は3620mmに延びた。オーバーフェンダーを装着し、全幅は1650mmに広がっている。全高は1525mmだ。
3ドアモデルだけの設定とし、ジュニアWRCに参戦しているイグニスをイメージしたエアロパーツをまとっている。インテリアもスパルタンムードだ。レカロ製バケットシートを装備し、オーディオはオプション扱いとした。
エンジンは1490ccのM15A型直列4気筒DOHCを搭載する。可変バルブタイミング機構のVVTに加え、アルミ鍛造ピストンや樹脂製インテークマニホールドなどを採用して115ps/14.6kgmにパワーアップ。トランスミッションはクロスレシオの5速MTだ。
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