話題沸騰の最小トヨタ! 新型アイゴクロス なぜ実力派でも国内導入なし?

■日本導入の可能性は薄い? 国内では苦しい立場のAセグメント車

大胆な2トーンの配色がスタイリッシュなトヨタ アイゴX(チリ)
大胆な2トーンの配色がスタイリッシュなトヨタ アイゴX(チリ)

 スタイリッシュなエクステリアデザインと、必要充分な動力性能が魅力的に映るアイゴXの日本発売はあるのだろうか。

 トヨタラインナップのなかでは古株となる、パッソとの交代劇が魅力的だと筆者は考える。しかし、現実問題としてアイゴXを日本に導入しても、爆発的な人気が出るとは考えにくい。

 軽自動車の枠組みがある日本では、0.66L以上1.0L以下のエンジンを搭載したクルマの旨みが薄い。多少手狭でエンジンが小さくても、税制上有利な軽自動車を選ぶユーザーが圧倒的に多いのだ。軽にもSUVは多くあり、あえてAセグメントSUVを選ばなければならない理由も見つからない。

 明確な需要が見いだせないまま、アイゴXが属するAセグメントのクルマは、不発に終わることが多いのだ。かつてトヨタが導入したiQも、マイクロカーとして世界を驚かせる実力を持っていたが、軽自動車には太刀打ちできなかった。

 また、筆者が販売の現場に立っていた頃、商談や雑談の中で「アイゴ」の話題はほとんど聞いたことがない。海外専用モデルでも、タコマ・シエナなどの話は多く、導入を待ち焦がれるユーザーがいるのだが、アイゴへの興味関心は薄いのが実情だ。

 アイゴにとって、今の日本では、視線が冷たく感じられると思う。悠々と欧州の道を走ってもらうほうが、アイゴにとっても幸せなはずである。

*   *   *

 現在、日本国内ではAセグメント車への需要は小さく、軽自動車の方がポピュラーな存在だ。しかし、今後、環境対策としてクルマのダウンサイジング、さらには電動化が進んでいき、軽自動車という枠がなくなることがあれば、Aセグメント車がメジャーになっていく可能性は、充分にあるだろう。

 アイゴのEVモデルが作られて、日本導入されるようになると、面白い存在になるのではないかと、筆者は思う。ヤリスよりも小さい、魅力的なクルマがトヨタにはあることを、記憶の片隅に置いておいてほしい。

【画像ギャラリー】本文未収録写真あり!! 欧州で人気のAセグメントコンパクトハッチ トヨタ アイゴクロス誕生!!(20枚)画像ギャラリー

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