なぜ他メーカーからライズ対抗車が出てこないのか?
ロッキー/ライズの対抗車となる、5ナンバーサイズのSUVは、これまでありそうでなかった。小型の本格クロカン、スズキのジムニーシエラや、ぎりぎりクロスビーが対抗といえるかもしれない。
すでに生産終了ではあるが、小さく見える日産ジュークでさえ、全幅は1770mmもあり3ナンバーサイズだ。
今売れ筋のコンパクトSUVを見ると、ホンダヴェゼルは全幅1770~1790mm、C-HRは全幅1790mm、マツダCX-3は全幅1765mm、いずれもオーバー1700㎜だ。この理由は明確で、海外市場も視野に入れたモデルだからだ。
国内の大手自動車メーカーは、今や全収益の70%~90%を海外市場で得ている。日本市場はライバルが多く、また需要も減少の意図をたどっている。
一方、海外市場で日本車は、高品質、高耐久な商品として信頼されており、多少価格が高くても需要がある。そのため、「5ナンバー」というローカルルールのある日本市場だけに向けて、SUVを作るようなことは、普通はしない。
それが今回できたのは、「ロッキー/ライズ」の開発主が、日本国内市場をメインとする、ダイハツだからだ。
どのメーカーならばライズを止められるのか?
そのため、日産やホンダが、5ナンバーサイズのSUVを、わざわざ国内市場向けに作ることは、残念ながらない。
彼らの主戦場はあくまで北米や欧州、アジア圏である。国内の5ナンバーサイズの需要には、ノートやフィットといった5ナンバーコンパクトカーに任せ、伸び伸びとしたデザインのSUVは海外物を国内転写するにとどめるだろう。
可能性があるとすればスズキだ。デザイン力と企画力に溢れたスズキならば、競合車となる「5ナンバーサイズSUV」を出してきてもおかしくはない。
新型ハスラーをベースにした「5ナンバーSUV」を出してくるのでは、と筆者は予想している。
(クロスビーよりもハードなスタイルと走行性能を持ち、ジムニーシエラ(3ドアのみ)にはない5ドア仕様を持つ) 1.1リッターターボエンジンとマイルドハイブリッドを積み、軽快に走る事が出来る、200万円前後のSUVは、大いにありうる。
ただそれには、タイムリミットがある。旬を過ぎれば、「5ナンバーサイズSUV」も見飽きられてしまうだろう。
おそらく1年以内に「5ナンバーSUV」を登場させるスピード感で動いていないと、どのメーカーでも、ロッキー/ライズの快進撃を止めることなんて、できないだろう。
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