まさか左ハンドルのままとは!! エクリプスの判断が潔よすぎた!

まさか左ハンドルのままとは!! エクリプスの判断が潔よすぎた!

 今、三菱でエクリプスといえばクロスオーバーSUVであるエクリプスクロスだが、その名前の基となったのが、1989年に初代が登場したエクリプスだった。この初代エクリプスはクーペボディで、エクリプスクロスもクロスオーバーSUVでありながらもクーペスタイルを持つモデルとして受け継がれた。だが、その実、オリジナルのエクリプスは日本では一切生産していない輸入モデルだったのだ。

文:小鮒康一/画像:

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クライスラーとの協業で生まれたエクリプス

北米産かつクライスラーとの協業で誕生したエクリプスだが、1990年代前後に登場した三菱のクーペと言われれば納得するデザイン
北米産かつクライスラーとの協業で誕生したエクリプスだが、1990年代前後に登場した三菱のクーペと言われれば納得するデザイン

 それまで三菱のクーペモデルとして販売されていたスタリオンの実質的な後継車種として登場したエクリプスは、当時三菱と協業関係にあったクライスラーとのタッグで生まれたモデルで、主に北米市場をメインに開発されたものだった。

 ちなみにスタリオンも北米ではクライスラーブランドからコンクエストの名前で販売されており、エクリプスも当時のクライスラーが保有していたイーグルブランドからタロン、プリムスからはレーザーとして販売された。

 そんなエクリプスは、クライスラーの協業といいつつも、ほぼ三菱主導で作られており、基本コンポーネンツは当時のギャランがベースで、エンジンも三菱製のものが搭載されていた。

 そのため、1.8LのNAエンジンを搭載し前輪駆動のベーシックなものから、2Lターボエンジンと4WDを組み合わせたホットなものまで、ギャランと近しいラインアップとなっていたのである。

三菱クーペの匂いをビシビシ感じる歴代デザイン!

残念ながら4代目は日本に導入されなかったが、それでもそこかしこに三菱らしさを感じる意匠だ
残念ながら4代目は日本に導入されなかったが、それでもそこかしこに三菱らしさを感じる意匠だ

 日本でも1990年6月に輸入販売が開始されたのだが、基本は北米仕様のままの左ハンドルで、灯火類など当時の保安基準に適合しない部分のみが手直しされただけという、現地臭の強い状態だったのだ。

 また現地では1992年にフェイスリフトが実施され、リトラクタブルヘッドライトから固定式ヘッドライトに一新されたが、日本向けは最後までリトラクタブルヘッドライトのままとなっていた。

 そして1994年に2代目へとフルモデルチェンジを果たしたエクリプスは、なんと再び日本でも輸入販売がなされ、引き続き左ハンドルのまま一部の法規対応のみで送り出される。のちに追加されたコンバーチブルモデルのスパイダーも同様に販売された。

 1999年には北米で3代目となったエクリプスだったが、当初日本での販売はなく、ついに日本では終売となったかと思いきや、2004年10月に思い出したかのように輸入販売を実施。この3代目ではクーペモデルは輸入されず、スパイダーのみだったが引き続き左ハンドル仕様のままだったのである。

 その後、2005年にエクリプスは4代目となるが、さすがにこのモデルは日本に正規輸入がなされることはなかったが、初代から一貫して左ハンドルのまま正規輸入販売がなされた日本ブランドの車両は唯一無二の存在と言えるだろう。

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