2007年の東京モーターショーでお披露目されてから14年が経つ日産 R35 GT-R。通常の車種でここまでモデルチェンジを行わないケースは滅多に無いが、モデルイヤー制による商品改良により、今でも超ド級のパフォーマンスを誇っている。
2021年9月14日、そんな日産GT-Rの100台限定車「T-spec」が発表された。
過去にいくつもの限定車を発売し、様々な方向性を見せてきたが、今回発表されたT-specがR35型 GT-Rとしての集大成となるのか? 抽選申し込みに応募が殺到し当選もすでに発表済みだが、その全貌を振り返ってみたい。
※本稿は2021年9月のものに適宜修正を加えています。「T-spec」の抽選は終了しています。
文/ベストカー編集部 写真/NISSAN 撮影/平野 学
初出:2021年10月26日号
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■手に入れたいなら悩んでいる暇はない
日産GT-Rの2022年モデル(22MY)が発表された。
標準モデルについては、17MYで登場したアルティメイトシャイニーオレンジのボディカラーがカタログ落ちしたくらいで、グレード体系、スペック、価格とも変更ない。
しかし、22MY GT-Rには特別なモデル、プレミアムエディション「T-Spec」と、「TRACKエディション engineered by NISMO(以下TRACKエディション)T-Spec」の2種類が用意される(※ともに抽選は終了済み)。
販売方法などについては後述するとして、2種類のT-Specについて見ていこう。
名称を見てもわかるとおり、ベースとなっているのはそれぞれプレミアムエディションとトラックエディションで、それぞれに専用装備が与えられ、差別化されている。
今回T-Specを登場させるにあたり、日産は過去へのオマージュ、憧憬を込め、R33GT-Rのミッドナイトパープル、R34GT-R Nur(ニュル)のイメージカラーだったミレニアムジェイドの2色を復刻させている。
この2色は、T-Specの専用カラーで、16万5000円のオプションとなる。
T-Specの名称は、田村宏志チーフ・プロダクト・スペシャリスト(CPS)のTという噂もあるが本人は否定。
Trend Maker(その時代を牽引するクルマであり続ける)、Traction Master(しっかりと地面を捉え駆動する車両)という2つの意味が込められているという。
性能面の進化としては、両T-SpecにはNISMOと同じカーボンセラミックブレーキが与えられる。
プレミアムは専用サスチューンが施され、路面からの振動は15%低減、タイヤ剛性のアップによりコーナリング時の修正操舵は50%低減されて走りの質感を高めている。
一方のTRACKエディションは、NISMOのサスペンションを移植し、オプションだったカーボン製ルーフ/トランクリッド/リアスポイラーを標準装備することで18kgの軽量化。
パワーこそ違うが、NISMOに匹敵する操安性、ブレーキ性能を実現できたという。
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