今年10周年を迎えたJR東海のリニア・鉄道館では、冬のイベントを開催する。2021年10月に重要文化財登録の答申を受けた、国鉄バス第1号車に関するガイドツアーがバスファンには目玉だ。
国鉄専用型式なんかよりずーっと古い車両の、しかもガイド付き見学は初開催。画像ギャラリーには現地で限定販売されている新幹線弁当も掲載したので、お持ち帰りご飯の参考にしていただきたい。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】国鉄専用型式なんてまだ新しい方?TGE型省営バス1号車がガイド付きで見学できるぞ!(5枚)画像ギャラリー展示されるバスは国鉄よりもさらに古い省営バス!
無線ガイドシステムを使用したガイドツアーのバスマガジン的な見どころは、初開催の重要文化財(ホジ6014号蒸気動車と国鉄バス第1号車)だ。
開催日時は2022年2月5日~2月27日の土日祝日1330から。 参加方法は館内で先着毎回15名程度を受け付ける。 所要時間は約30分だ。
ホジ6014号蒸気動車は鉄道分野なので他に譲るが、簡単に言うと現在の気動車(ディーゼルカー)の動力を蒸気機関にしたようなものだ。いわばディーゼルカーの先祖のような存在で客車の中に蒸気機関車が入っているような不思議な車両だ。
本命の国鉄バス1号車とは、国鉄になる前の鉄道省が運営した自動車線(バス線)で初めて使用されたバスで、省営乗合自動車(省営バス)と称された。1930(昭和5)年のことである。
省営バスから国鉄バスへ
当時は鉄道建設計画が多くあったが、建設費用が莫大なものになる等、不要不急の路線計画はいったん棚上げにしつつも、道路があるならバスで先行して鉄道の代行をしようとして誕生したのが省営バス(国鉄バス)であった。
当時は人の輸送よりも物資輸送の方が大切だったために、国鉄自動車線はバスの他に貨物車(要するにトラック)も所有して走らせていた。
国鉄ハイウェイバスの代名詞的な存在である国鉄専用型式(7形)が開発・導入されるのは40年近く後の話である。晩年に東名高速線で乗車したことがあるが、すでに陳腐化した古いバスなのに、それはそれは豪華な仕様に感嘆した覚えがある。
現在の日野自動車やいすゞ自動車の前身にもなった東京瓦斯工業のTGE型バスは米国の輸入トラックを参考に独自設計した国産バスで、軍用トラックや省営バスにも採用され一世を風靡する。
バスファンとしてはこのような貴重な車両をガイド付きで見学できるのはまたとないチャンスだろう。
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