スズキのインド子会社マルチ・スズキ・インディア社(マルチ・スズキ社)がプレミアムハッチバック、バレーノをフルモデルチェンジし、インド国内において2022年2月24日に発売した。
スズキバレーノといえば、初代モデルが日本で発売されたプレミアムハッチバック。さて、2代目バレーノはどんなモデルに生まれ変わったのか、解説していこう。
文/ベストカーweb編集部
写真/スズキ
■日本でもインド生産の初代バレオが2016年3月から2020年3月まで販売されていた
バレーノは、2015年にインドで発売して以来、流麗でエレガントなスタイリングに、ゆとりある居住空間、十分な荷室スペースを備えたパッケージングで好評を得ている主力モデル。
インド国内ではプレミアム販売網「NEXA」で販売し、都市部を中心とする若者層で特に人気を得ており、2021年11月にはインド国内累計販売100万台を達成したそうだ。
また、2021年のインド国内における乗用車のモデル別販売台数では、マルチ・スズキ社のモデルが上位10モデル中8モデルを占め、そのなかでバレーノは、1位のワゴンR(18万3851台)、2位のスイフト(17万5052台)に次いで3位(17万2241台)となるなど、同社の主力モデルとしてインドでは人気となっている。
日本においては、2015年10月の東京モーターショーに参考出品され、2016年3月に販売が開始された。年間販売目標は6000台。しかし、日本市場向けの販売台数は約2500台程度と伸び悩んだため、2020年3月に日本市場向け仕様の生産を終了し、同年7月に販売終了となった。
■フィットやヤリスに比べ全長はほぼ同じだが全幅は50mmワイド
今回、初めて全面改良を行ったバレーノは、好評なパッケージングを維持しながら、全高を抑え、全幅を広くとったスタイリングをさらに強調した外観デザインを採用。
ボディサイズは先代と比べ、全長が5m短くなり、全幅は同じ、全高は30mm高くなった全長3990×全幅1745×全高1500mm。
サイズ的には、フィットが全長3995×全幅1695×全高1540mm、ヤリスが全長3940×全幅1695×全高1500mm。全長、全高はフィットやヤリスとほぼ同じだが、バレーノが全幅だけ50mmワイドとなる。
先代モデルも流麗なデザインだったが、新型モデルもルーフラインから後方にかけて傾斜を強め、ボディサイドには力強くシャープなキャラクターラインを採用し、大胆さを強調したデザインだ。また精微な像造形のフロントグリルに加え、その下には左右に広がるクロームの加飾が施されている。
ドアの内装やインパネ周りは乗員を包み込むような造形で柔らかさを表現した上質感のあるデザインとしている。内装色は黒と紺の2トーンに統一し、インパネやステアリングにシルバー加飾を施して高い質感に仕上げている。
また後席は、シートクッションの素材や形状を改良することでサポート感や着座時の安定性を向上。さらに後部座席用のエアコン吹き出し口やUSB充電ソケットなどを装備し、快適性を高めている。
先進装備としては、スマートフォンと接続可能な9インチの大型タッチパネル式ディスプレイオーディオや全方位モニターの採用したほか、車速、エンジン回転数、瞬間燃費などの情報をフルカラーで表示するヘッドアップディスプレイ、データ送受信が可能なコネクテッドサービス「スズキコネクト」を装備する。
搭載されるエンジンは1.2LデュアルジェットVVTで、5MTと5GSが用意される。
新型バレーノの日本発売の可能性はあるのか、スズキ広報部に問い合わせてみたが「今のところ日本導入は未定です」との答えだった。
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