究極のゴールに向けて
メルセデスベンツ・トラックスは今年、デジタル(カメラ式)サイドミラー「ミラーカム」を刷新した。改善したのは表示と安全性に関する部分で、外見としてはカメラのアームが左右ともに短くなった。第2世代のミラーカムは、もちろんeアクトロスにも装着されている。
寸法を変更した利点はいくつもあるが、一般的なサイドミラーの視点に近づけることで、従来車から乗り換えた場合にドライバーが感じる違和感が少なくなったという。ドライバーにとって親しみやすいものとすることで後退時などの安全性向上につながるそうだ。
安全性やドライバビリティの改善を続けるいっぽう、ダイムラー・トラックは2039年までに欧州、日本、北米で販売する新車をすべてCO2ニュートラル(タンク・トゥ・ホイールで)にするという野望を掲げている。
ダイムラーは「メルセデスベンツ」ブランドのBEV商用車としては2018年に大型バスの「eシターロ」、2021年に大型トラックの「eアクトロス」をローンチした。先述のとおり、今年(2022年)中に大型低床トラックの「eエコニック」、2024年に長距離大型トラックの「eアクトロス・ロングホール」をリリースするというロードマップだ。
ダイムラーグループでは今年、三菱ふそう(日本)の小型トラック「eキャンター」新モデル、フレイトライナー(米国)の大型トラック「eカスケイディア」量産モデルも発売する予定で、グループとしてもトラックの電動化を進めている。
しかしBEV一辺倒というわけではなく、2020年代の後半には水素燃料電池(FCEV)トラックの量産化を計画しており、世界最大級のトラックメーカーらしく、BEVとFCEVの両面戦略を採る。
最終的には2050年までに道路輸送そのものをCO2ニュートラルにするというのが、ダイムラーグループの目標だ。
【画像ギャラリー】続々と電動化されて行くメルセデス・ベンツの大型トラック(6枚)画像ギャラリー
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