BMWとの協業で話題を呼んでいる新型スープラ。2019年春には日本上陸になりそうだが、ベストカースクープ班はBMWとのジョイントはスープラに留まらないとの情報を入手した。
なんと次期ISにBMW製ユニットが搭載されるという。しかもBMW謹製の3Lの直6ターボだというではないか。
ベンツも直6を復活させるなど新たな直6ムーブメントが起きている欧州市場に、レクサスISが一石を投じることになるのだろうか?
最新情報をまとめました。
文:ベストカー編集部
ベストカー2019年2月26日号
■ISに直6搭載でスポーティなイメージを定着させたい
「GR」の頂点に立つモデルとして徹底的にチューニングしたスポーツセダン、マークX GRMNの2代目モデルを1月11日に発表したトヨタ。
その乗り味については素直なスポーティセダンそのもので定評がある。このマークX GRMNは3.5L V6の自然吸気エンジンを搭載するが、もっと凄いクルマが登場しそうだ。
トヨタはレクサスブランドのスポーツセダンISの次期型に”BMW製直6エンジン”を搭載した次世代スポーツを計画していることが新たに判明したのだ。
現在、レクサスにとっての課題はBMWやベンツなどの欧州プレミアムブランドのように”スポーティ”イメージが周知されていないことだ。
レクサスは北米で誕生してから今年で30年。フラッグシップセダンのLSが4代目(日本では2代目)。
本格ラグジュアリークーペのLCも2017年に加わるなど、高級車としてのイメージは定着している。
しかしハイパフォーマンススポーツの「F」モデルをラインナップしているものの、スポーティなイメージは日本をはじめ海外でもいまひとつ伝わっていないといえる。
そこで、レクサスブランドの中核モデルである次期ISでは、そのラインナップに直6エンジンを搭載したスポーツモデルを加える計画が進んでいるというのだ。
レクサスのセダンは昨年にESが加わるなどモデルラインナップ再編の動きがあるものの、次期ISは現行モデル同様にミドルサイズセダンとして開発中。
ボディサイズも現行モデルと大きく変わらないが、中身は一新され新型クラウンをベースにしたTNGAのFR用のプラットフォームを採用。
パワートレーンは、クラウンと同じ2.5L直4ハイブリッドがメインとなり、現行型にも搭載される2ℓ直4ターボ、それに新開発の2.4L直4ターボが導入される計画もある。
現行モデルにある3.5L V6エンジンはなくなり、パワーユニットもシャシーも新しくなるが、次期モデルも3タイプのパワーユニットがベースとなる。
そこに、隠し球としてBMW製の直6エンジンモデルが加わる予定だというのだ。
■なぜISに直6を積む必要があるのか?
これはBMWとの共同開発で新型スープラが復活したわけだが、このBMWのエンジンをスープラだけじゃなく、ほかでも上手く使いたいという理由がひとつ。
それと、「シルキーシックス」と呼ばれる直6エンジンならではの滑らかな回転フィールと、高回転までエンジンを回した時のビート感。
この高級感とスポーティさを併せ持つパワーユニットを次期型ISにラインナップすることで、「レクサスのスポーティなイメージを向上させたい狙いがある」と、あるトヨタ関係者は言う。
そして、多くの自動車メーカーが手を引いてV6へと移行したが、直6エンジンを現在採用するのはBMWとベンツ。
特にBMWは直6をZ4や「M」モデルといったスポーツモデルに搭載して成功していることから、この欧州プレミアムによるスポーツ車戦略の潮流にレクサスも乗りたい考えもあるはずだ。
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