■旧型からの進化ぶりはどうだったのか?
エンジニアの方に「もう新エンジンと言ったほうがが良いのでは?」と問うたところ「いや、でもブロックが変わっていませんから」と真顔で返されてしまった。
こ のあたりがいかにも三菱の人らしいところ。学究肌でハッタリが苦手なのはわかるけど、その辺は「もっとアライアンスパートナーを見習ってアピールしよう よ!」と、思わず口から出かかってしまいました。
というのも、新型2.2Lディーゼルターボエンジンが圧倒的によくできているからだ。カタログスペック上は出力3psダウン、トルク2kgmアップ(145ps/38.7kgm)という程度なのだが、静粛性、レスポンス、トルク感、すべてにわたってその差がソク実感できるくらいパフォーマンスが向上している。
また、この新型からATもアイシンの最新型8速ATに変更されているのだが、こちらもワイドなカバーレシオとフリクションの少なさで走りに貢献している。
車重2トン近い重量をまったく意識することなく、走り出しからグイグイ加速してくれるし、パドルシフトにもシャープに反応。ただイージーなだけではなく操るのが気持ちいいATになっているのだ。
従来から定評のある4WD性能にこのパワートレーンが加わったんだから、雪上での走りはまさに“ミニバンの皮を被ったランエボ”といった趣だ。
パリダカ2連覇で有名な増岡さんにも運転してもらったのだが、モーターランド千歳に設定されたアップダウンの激しいコースを「え? この勢いで突っ込んじゃっていいの?」という勢いでガンガン走破してゆく。
デリカD:5の4WDシステムは、電制カップリングによるオンデマンド型だが、LOCKモードを備えること、対角輪が同時に接地性を失ったときのブレーキLSD効果増強など、オフロード性能に対するこだわりがハンパない。
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