価格は従来版より相当高い!? 他車種展開への「懸念」
日産は「プロパイロット2.0」を自動運転「レベル2とレベル3の間」と位置付けている。
こうしたシステムは、どのメーカーもすでに研究済みであり、どのメーカーがいつ出すのかタイミングをお互い見計らっていたように感じる。
各国の法整備が追い付いていないことが多く、自動運転制御が出来上がっていても、導入ができなかったのだ。
今回スカイラインで日本導入できたということは、今後他メーカーからも一気に拡散していく可能性が大である。
ともかく、ネックはコストであろう。
「プロパイロット2.0」を実現するにあたり、カメラが7個、レーダーが5個、音波ソナーが12個、さらに3D高精度地図データ、ドライバーの顔を見張るカメラ、車両の前後方向1m、左右方向5cmという精度の高さで自車位置を把握する強固な通信システムなど、明らかに「プロパイロット1.0」と比べ、技術水準が上がっている。
価格は発表されていないが、プロパイロット1.0が10万円弱(デイズハイウェイスターのオプション価格)であったが、その金額を遥かに超えて30万円以上となる可能性もある。
スカイライン以降の「プロパイロット2.0」採用車種の発表はなかったが、ぐずぐずしていると、あっという間に他メーカーが追従してくるだろう。
日産がリードを保つには、セレナ、エクストレイル、リーフ等のミドルクラスへの早期採用、そしてノートやデイズ等のエントリークラスへ、いかに安く採用できるかにかかっている。
「極める」も大切だが、早急に「広げる」を行うことが、日産のエンジニア達が今なすべき課題ではないだろうか。
◆「自動運転」 5つの段階
・レベル0/ドライバーがすべてを操作
いわゆる普通のクルマはレベル0にあたります。
・【運転支援】レベル1/システムがステアリング操作、加減速のどちらかをサポート。
レベル1は「運転支援技術」と呼ばれ、「自動運転」とは呼びません。
・【運転支援】レベル2/システムがステアリング操作、加減速のどちらもサポート
・【自動運転】レベル3/特定の場所でシステムが全てを操作、緊急時はドライバーが操作
ドイツで発表されたアウディ A8は世界で唯一レベル3の自動運転を搭載していますが、日本ではまだレベル3の自動運転が許可されていないために、レベル3の自動運転を搭載したA8の販売時期は未定です。
・【自動運転】レベル4/特定の場所でシステムが全てを操作
システムが緊急時の対応も行います。どのメーカーも市販段階には至っておらず、コンセプトカーやテスト走行の段階にとどまります。
・【完全自動運転】レベル5/場所の限定なくシステムが全てを操作
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