古いクルマを維持していると頭を悩ませる問題がある。それが「サビ」。ボディやシャシーの裏側で増殖し、修復に莫大な修理費用がかかるかなり厄介な問題だ。
今回はそんな厄介な「サビ」を防ぐイギリス生まれの自動車カバー『カークーン』を紹介。『カークーン』とは〝Car〟と〝Cocoon〟からなる造語で「クルマの繭」という意味。写真を見てもらうと一目瞭然だがテントのような外観である。
そして『カークーン』最大のセールスポイントが「サビ」の発生を抑える技術。そこで詳しい話を日本での販売代理店を務める(株)クフウの中西之文さんに聞いてみた。
『カークーン』 とは一体なんなんだ???
「『カークーン』の特徴は湿気に対するアプローチが一般的な除湿器とは違うことです。除湿器は空気中の水分を直接吸収します。いっぽうの『カークーン』は湿気の要因のひとつとなる不純物を、活性炭素を使った3つのフィルターで空気中から除去し、清潔で適度に乾燥した空気をカバー内で循環します」。
空気を絶えず循環させることで湿気を滞留させず、常に清潔な空気でクルマを包み込む。カラカラになるまで湿気を取り除く除湿器と違い適度な湿度を保持することで、ウッドパネルや革シートが乾燥で割れる心配も少なくなるはずだ。
逆にこのマイルドな除湿は、年間を通じて湿度が90%を超えるような多湿地域では除湿能力を発揮できない。その際は除湿器と併用する必要もあるそうだが、平均湿度が70%前後といわれる日本ではその心配はいらないだろう。
設置までの手順はとてもシンプル。カバー側面にある送風機に電源プラグを接続、スイッチオンだけで30〜45分ほど完全に膨らむのを待つだけ。あとは内部フレームを組み立てておしまい。工具も不要で設置時間は約1時間、重量は40㎏ほどで設置後の移動も大人2人でできてしまうのは嬉しい。
電動ファンを使用するので電気代も気になるが、1日24時間使用しても1カ月で約219円(平成25年調べ/東京都の場合)。年間3000円弱でサビの心配が減るのであれば維持費としては安い。
さらに今月『カークーン』に全高220㎝のタイプがデビューした。従来のカークーンが全高170㎝までしか通常ラインアップにはなく、SUVオーナーやガルウィングドアのスーパーカーオーナーから強い要望があって製品化したとのこと。
これらの車種は従来のタイプでは格納できなかったが、新しい全高220㎝タイプならば余裕で格納できてしまう。お値段は全長538×全幅230×全高220㎝で21万2760円(その他サイズの価格は要問い合わせ)。注文は欄外の電話番号かURLで可能だ。
イギリス王室への納入実績もある『カークーン』。新車をいつまでもキレイに使いたい方にもオススメしたい。20万円以上と勇気のいる価格ながら、「サビ」の修理費用を考えるとむしろ安いかも!?
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