■かすりもしていない首都高と工事が停止した外環道
「練馬区には首都高がないんです。首都高に乗ろうと思ったら、高井戸や幡ヶ谷(4号線)、板橋本町(5号線)まで行かなきゃダメなんですよね。大泉ICから外環道経由で5号線なんてやってられませんよ」(前出S氏)
たしかに練馬区には首都高が通っていない。東京23区で首都高が通っていないのは、荒川区と練馬区だけだ。特に練馬区はかすりもしていない。
外環道経由首都高5号線ルートは、途中美女木JCTを通らねばならない。美女木JCTは平面交差のため信号があり、外環道外回り→首都高5号線方面は特に渋滞が激しい。迂回して余計に料金を取られた上、かえって時間がかかったら、確かに「やってられない」。
「だから外環道の完成に期待してたんだけど、あの事故で工事が止まっちゃったでしょう。もう絶望しかないですよ」(S氏)
練馬区のドライバーは、外環道の大泉-東名JCT間が完成すれば、中央道や東名に接続しやすくなると期待していた。ところが2020年のシールドトンネル陥没事故(調布市)で本線トンネルの掘削が停止し、工事再開の目途が立っていない。
「それにしても最近、外環道の渋滞が激しくなったのはどうしてなんですかね? 以前はこんなに混んでなかったのに」(練馬区在住B氏)
大泉から三郷までの外環道埼玉区間は、2018年に外環道千葉区間が全線開通して以来、流入交通量が増えて渋滞が激化している。千葉県民には吉報だったが、練馬区民はかえって不便になったかもしれない。
首都高空白地帯・練馬区の道路事情は、かつてに比べると大いく改善されているが、これ以上改善されるかというと、見通しはやや暗い。
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