タクシーに乗り込んだ瞬間、前の乗客のものと思しきアルコールの残り香が「ぷわぁ〜ん」と漂ってきた。そんな経験はないだろうか?
ニオイに敏感な貴方、タクシーをよく利用する貴方、必見!! 日本交通とP&Gのコラボレーションで実現したファブリーズ・タクシー、通称“ファブタク”とは何なのか?
日本交通に取材を敢行。期間限定だったこのサービス、ゆくゆくは本格導入もある!?
ベストカー2016年10月10日号 「アポなし日本全国電話調査」
「タクシーで改善してほしいこと」No.1はニオイ!!
編集部 もしもし、日本交通とP&Gが共同でなにか面白いことをやっていると聞いたのですが。
日本交通 はい。「脱ニオイプロジェクト、本格始動」という感じでやっています。もともと、2015年12月に日本交通の協力を得て一部エリアで、「ファブリーズクルマ・イージークリップ」(エアコンの吹き出し口に付ける小さなファブリーズ)を装着したタクシーを走らせたことが発端です。
これが好評で、今回本格的に消臭対策向上を実施しました。全国を走る日本交通の99%のタクシー、約1万3500台にこのクリップを装着して走らせます。
編集部 うおっ。ひとつ400円とすると、それだけで540万円じゃないですか。かなり予算を割いているんですね。
日本交通 そもそも、お客様の声の「タクシーで改善してほしいこと」のランキング1位が以前から「臭い」なんです。タクシー業界の重要課題になっていますので、なんとかしないと、ということが発端になっています。
編集部 運転手さんも私のように(注:本企画担当は50代のおやじです)高齢者が多いので、“おやじ臭”はいかんともしがたいじゃないですかね。
日本交通 いや、乗務員(運転手)の臭いじゃなくて、お酒をたっぷり飲んだお客様が降りた後や、夏場の車内の汗臭さなどが主な要因だと思います。
編集部 そうなんですか!
日本交通 はい。ですので、今回のこの1万3500台はクリップのみの装着だけでなく、1.車内の臭いをチェック、2.乗務員は洗いたてのYシャツを着る、3.喫煙休憩後、最低3分間の間を開ける……などの臭い対策をしたクルマなんです。これこそが“ファブタク”というわけです。
編集部 洗いたてのYシャツ着用ということは1回着たらすぐにクリーニングですか。贅沢ですね~。それで、その“ファブタク”に乗るにはどうすればいいんでしょうか?
日本交通 スマホのアプリを使って探すんです。「全国タクシー」アプリというのをスマホにダウンロードすれば、アプリで呼べます。具体的には“臭いがしない日本交通のファブタク”が、スマホ上でアイコンで見られるので、それで探して呼べる、というものですね。
編集部 なるほど。でも、それじゃ日本交通の運転手さんは仕事中に餃子や豚肉のニンニク炒めは食べられないですね。
日本交通 はぁ……それはなんとも。
1万3500台の“ファブタク”は、9月29日までの期間限定で全国を走行。現在、このサービスは終了したものの、本文でも触れたとおり、2015年12月の1カ月間にも2300台の“ファブタク”を期間限定で試験的に運用していたという実績がある。
その好評を受けて、今年5倍以上の“ファブタク”をふたたび運用したという経緯があるのだ。「タクシーで改善してほしいこと」のトップがニオイというだけに、ファブリーズ・タクシーの“第3弾”、あるいは期間限定でなく、正式にファブリーズ・タクシー運用開始!!
なんて事も近いうちにあるかもしれない。今後の展開に要注目だ!! ちなみに、タクシーで改善してほしいこと」の2位は「運転手との会話」だとか。
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