暗くなるとヘッドライトが自動で点灯する「オートライト」機能。2020年4月以降に販売される新型車から、このオートライト機能の搭載が義務化されるという。
つけ忘れ、消し忘れの心配がなく便利な機能だが、いっぽうで点灯・消灯のタイミングが自分の好みに合わず、手動で操作する人もいる。せっかくの便利な機能、上手に活用できないのだろうか?
文:ベストカー編集部
オートライト点灯タイミングの満足度は意外にも低い!?
一般的にオートライトはフロントウィンドウやダッシュボードの上部に置かれた照度センサーが周囲の明るさを検知し、点灯と消灯を自動で行うもの。ところが、そのタイミングはメーカーや車種により異なり、ユーザーの好みとは合わないこともあります。
この件に関し、2014年にJAFが「オートライト点灯タイミングの満足度」というアンケートをとったところ、満足している人は40%(表1)でした。
また、JAFではトンネルの出入り口での点灯、消灯時間もテストしているのですが、こちらの結果もまちまちでした(表2)。
この点灯・消灯のタイミングは、照度センサーの感度設定でどうとでもなります。
どの程度の暗さで作動させるかはメーカーの考え方しだいですが、木陰や橋の下を通過するだけで点灯するのも困るし、連続するトンネルで点灯、消灯を繰り返すのも困りものです。どの設定がベストなのかの判断は難しいといえるでしょう。
しかし、どうしても自分の好みと合わない場合がありますよね。でも大丈夫。ほとんどの日本車は車内の操作や販売店で点灯タイミングを調整できます。
例えばSKYACTIVになってからのマツダ車はすべて車内で調整できますし、スバル車は販売店で調整できます。トヨタは車種が多くさまざまですが調整可能で、他社も同様といったところ。
いっぽう、輸入車は点灯タイミングを変えられないようです。日本では普及台数の多いVWもできません。
また顕著なのはメルセデスベンツ。2009年登場のEクラス以降、ベンツのヘッドライトにはオフスイッチがなく、オートでしか操作できないようになっています。
日本車に比べて早めの点灯になっているのはベンツの安全に対する「哲学」でしょう。ただし、コーディングといって、各種電子装備の調整をする業者さんもいて、そちらでお願いすることはできます(1万~3万円程度)。
今、オートライト機能の進化に力を入れているのが日産。センサーの精度、識別範囲を広げ、自然な作動を目指しているという。
オートライト機能が義務化されるまであと3年ちょっと、現在よりも違和感なく使えるよう各メーカーには研究を重ねてほしいものです。
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