S660の魅力をフランス人ジャーナリストが語る【日本初公開】

S660はヨーロッパでも通用するか?

 S660はとてつもなく速く走ったり、大馬力を発揮するようなクルマではなく、それ以外の部分で大きなドライビングプレジャーを提供するクルマだ。

 ヨーロッパでも人気のマツダMX-5(編註:日本名ロードスター)と同様のコンセプトだ。

 S660はかなり曲がりくねった日本の峠道で躍動するための玩具のような存在である。ねじれ剛性の高さがこのクルマの最大の売りではないとはいえ、その高い剛性感と信頼できるブレーキのおかげで安心できる、気持ちのいいドライブを提供してくれる。

 クルマ離れが続く日本だが、S660はクルマに少しでも関心がある人には新鮮な歓迎をもたらすだろう。たとえば私たちが道路を横断する時、信号待ちのS660のオーナーからの「幸せオーラ」に感化されることに違いない。

 このようなS660への熱狂はヨーロッパでも起こりうると簡単に想像できる。MX-5だって長年愛されていることも忘れてはいけない。

 しかしS660はひょっとしたら日本で走ってこそ最適なクルマではないだろうか。この島国のとてつもなく狭く曲がりくねった道を、安全に、そして楽しく走るのにベストなサイズなのだから。

妻でオートモービル副編集長のアレクサンドラ氏もお気に入り。ただ助手席に荷物と共にいるのは少し疲れたそう
妻でオートモービル副編集長のアレクサンドラ氏もお気に入り。ただ助手席に荷物と共にいるのは少し疲れたそう

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オートモービル誌でのS660の特集記事
オートモービル誌でのS660の特集記事

 今回この寄稿が叶ったのは実は2015年6月26日号のベストカーの企画からである。

 世界で売れている日本車を調べるこの企画でとても親身にインタビュー協力してくれたのが、このオートモービル誌であり、その回答者こそアレキサンドラ氏だった。

 オートモービル誌は1946年創刊と老舗のフランスのナンバーワン自動車誌であり、図らずとも日仏ナンバーワン自動車誌のコラボとなった。

 今後も海外のジャーナリストから見た視点のレポートを不定期ながら更新していく予定。ベストカー独占のこの企画、お見逃しなく。

フレデリック氏(右)とアレクサンドラ氏(左)。二人とも日本語や日本文化を自費で学ぶなどかなりの知日派で、日本車への知識も豊富だ。特にフレデリック氏は軽自動車までもカバーできる数少ない外国人ジャーナリストである
フレデリック氏(右)とアレクサンドラ氏(左)。二人とも日本語や日本文化を自費で学ぶなどかなりの知日派で、日本車への知識も豊富だ。特にフレデリック氏は軽自動車までもカバーできる数少ない外国人ジャーナリストである

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