■「販売店にも経営的、営業的サポートを」
また、今回は「主な仕入れ先企業への説明会の進捗報告」が中心であったが、現時点で多くのユーザーからの問い合わせに直面している全国のダイハツ販売店、サブディーラーへの対応や補償に関して、報道陣から質問が飛んだ。
「もちろん販売店の皆さま、サブディーラーの皆さまには、今まさにお客様への説明に立っていただいており、大変なご迷惑をおかけしたステークホルダーだと理解しております。ダイハツ車販売店の皆さま、サブディーラーとしてご契約いただいている皆さまへも、経営的サポート、営業的サポート、この二つを柱にして進めてまいりたいと考えております。こちらも各社さまごとにご事情が異なるため、補償内容も含めて、一社ずつどのような支援やサポート、補償が必要なのか、聞き取りしているところであります。」
とのこと。
弊誌の調査によると、都内のダイハツ販売店ではユーザーからの問い合わせが殺到しており、スタッフが総出で対応しているという(新規のダイハツ新型車販売は止めているが、中古車販売や車検業務、サービス業務は実施中)。
問い合わせの多くが「このまま乗り続けても大丈夫なのか」、「修理や調整は必要ないのか」で、「ただちに使用をお控えいただく必要はありません(「そのまま乗り続けても大丈夫」、「車検もそのまま通る」という意味)」との説明を丁寧に実施中とのこと。
これはOEM提供先であるトヨタ、スバル、マツダも同様だという。
また「納車」については、すでに販売店へ到着しており、登録や最終整備中の車両の引き渡しについては、販売店と注文客とのあいだで「そのまま納車するかキャンセルするか」を話し合っており、キャンセルを選んだ場合は順次返金に応じているとのこと。
出荷を待っている注文済み車両については、納期が先行き不明であることを伝え、今後の希望を聞いて、ケースごとに対応を検討しているという。
また、ダイハツ工業としては、今回認証試験不正問題が明らかになった64車種174件について、対象となった車種のうち所在が確認できるユーザーについてはレター(お詫びの手紙のこと)送付など、なんらかの手段で連絡をとるべく検討しているとのこと。
全国のダイハツ販売店の多くは(ダイハツ東京販売は明日12月29日から、神奈川、大阪は28日から)2024年1月3日までの年末年始の休業に入る。例年、年明け4日頃から年始の週末にかけて多くのダイハツ販売店で開催されていた「大初夢フェア」は、今年開催の予定はないとのこと。
改めて、今回のダイハツ車認証試験不正問題に関する問い合わせ先を紹介しておく。
【今回の認証申請における不正行為に関するお問合せ(専用ダイヤル)】
フリーコール 0120-055-789 受付時間:9:00~21:00 年中無休(年末年始も稼働中)
Webからの問い合わせ窓口
手話での問い合わせ窓口
ダイハツ工業による大規模な認証不正問題の発覚から約一週間、深刻な影響が深く、強く、多く、広まっており、収束のメドは立っていない。そのいっぽうで、少しずつ、一歩ずつではあるが、調査と対応策が進んでいる。
自動車情報専門メディアとしては、自動車を愛するユーザーへ正しい情報を遅滞なく送り続けることが重要であり、これまでいいクルマを作り続けてきたダイハツ工業が、今回の不正問題と従業員にきちんと向き合い、企業体質を改善し、再びいいクルマを作り続けてくれるよう見守りたい。立ち直ってくれ。頼む。
【画像ギャラリー】ダイハツ認証不正の車種一覧と主なダイハツ車種(名車も多かったのに…)(12枚)画像ギャラリー
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