ナンバープレートを取り外したり、ダッシュボードに置くのは完全にアウト!
現行法ではダッシュボードに置くのも、フロントナンバーを取り外してナンバーレス仕様にするのも完全に違法。ただし、ユーザーが自車のナンバープレートを左右にオフセットしたり、ナンバープレートを規定を満たす条件のなかで移動させることは合法となる。
■道路運送車両法第73条
「車両番号を記載した車両番号標を表示し、かつ、その車両番号を見やすいように表示しなければ、これを運行の用に供してはならない」
■道路運送車両法施行規則第7条
「自動車登録番号標の取付けは、自動車の前面及び後面の見やすい位置に確実に行うものとする」
上の道路運送車両法をわかりやすく説明すると、フロントバンパーにステーなどを用いて、左右にオフセットするぐらいなら合法だが、ダッシュボードの上などに置いておくのは違法になるということ。
これに違反すると2点減点の対象となり、さらに「判読困難」とされた場合は50万円以下の罰金、とされている。
■2016年4月1日以降の変更点
・ナンバープレートカバーは透明のものでも禁止
・ナンバープレートの折返しや、極端な角度をつけて設置するのは禁止
・ナンバープレートのを回転させて取り付けるのは禁止
・ナンバープレートフレームやボルトについて、文字が識別できないものは禁止
・ナンバープレートへのシール、ステッカーの貼り付けは禁止
なお現時点において、角度等について数値の適用はなく曖昧な部分があるものの、2021年4月1日以降は下記について明確に規制されることになる。
ただし、下記が適用されるのは2021年4月1日以降に初めて登録・検査・使用の届け出がある自動車について適用とされ、つまり「それ以前に登録された」クルマには適用されない、ということになりそうだ。
■フロントのナンバープレート
・位置:番号の識別に支障が生じないよう、見やすい位置
・上向き:10度~下向き:10度(現行は「自動車の運転中、番号が判読できる見やすい角度」)
・左向き:10度~左右向き:0度(現行は「自動車の運転中、番号が判読できる見やすい角度」)
・回転:水平(現行も禁止)
■リアのナンバープレート
・位置:番号の識別に支障が生じないよう、見やすい位置
・上向き:45度~下向き:5度※ナンバープレートの上端が1.2m以下の場合
・上向き:25度~下向き:15度※ナンバープレートの上端が1.2m超の場合
・左向き:5度~左右向き:0度
・回転:水平(現行も禁止)
■フレーム
(現行は「番号を被覆せず、自動車の運転中、番号が判読できるもの」)
・幅が上部10ミリ以下、左右18.5ミリ以下、下部13.5ミリ以下
・厚さが上部6ミリ以下(上部の幅が7ミリ以下の場合は10ミリ以下)、その他30ミリ以下
・脱落する恐れのないもの
■ボルトカバー
・直径が28ミリ以下であって番号に被覆しないもの
・厚さが9ミリ以下
・脱落する恐れのないもの
デザイン上、ナンバープレートを左右にオフセットした例
ナンバープレートを助手席側にオフセットしたのは1999年にデビューしたランサーエボリューションVIだ。それまでのランエボVまではセンターに配置していたが、VIからは助手席側にオフセットさせている。
それについて当時のリリースでは「冷却効率・空力性能を向上させる」とある。以後ランエボはVII・GT-Aを除きランエボXまですべてオフセットされている。
もちろん、アルファロメオやブガッティなどは、中央にあるグリルがあるため、中央にナンバープレートを付けるわけにはいかない。いわゆるデザイン上の理由で左側にオフセットされている例もある。
そもそも日本のナンバープレートがデカすぎてカッコ悪いという話もあるのだが、これに関しては横長になるとか、小さくなるとか、いろいろ議論されてはいるものの、改善される兆候はない……。
ということで、上記の法規をクリアすればフロントのナンバープレートの取り付け位置を変更するのも可能で、別に真ん中に取り付けるという決まりはないのだ。実際にナンバープレートの位置を変更するキットだって豊富に市販されている。
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