【ハスラー、コペン…】あまり注目されない“地味だけどいいクルマ” 軽自動車編 5選

■ホンダ N-ONE 2017年8月販売台数1413台

N-ONE
N-ONE

 ホンダN-ONEも、もう少し注目されて良いクルマだ。2017年1〜9月の月販平均台数は1146台だから、相応に売れてはいるがN-BOXに比べると7%程度にとどまる。

 N-ONEはフロントマスクやリヤビューを1967年に発売されたホンダN360に似た雰囲気に仕上げ、天井は高めに設定したから車内が広い。インパネなどの内装は上質で、前席は座り心地も良い。コンパクトカーと同等か、それ以上の質感を備える。

 乗り心地も軽自動車では快適な部類に入り、ターボの最大トルクは10.6kgm(2600回転)。コンパクトカーの1Lエンジンと同等の性能だから走りの質も高まった。

 余裕のある動力性能、快適な乗り心地、上質な内装により、プレミアム感覚の軽自動車といえるだろう。

 しかもローダウンというグレードは、全高を1545mmに抑えたから立体駐車場を利用しやすい。全高が1610mmの標準ボディとはルーフの形状も異なり、要は2種類のボディを用意した。

■スズキ ハスラー 2017年8月販売台数4609台

ハスラー
ハスラー

 かつて人気を高めながら、最近は話題にならない車種としてスズキハスラーも挙げられる。2014年1月の発売後には、1か月の販売台数が1万台を超えたこともあるが、2017年1〜9月の月販平均は6505台だ。今でも堅調に売れてはいるが、発売から4年近くを経てインパクトは薄れた。

 それでもハスラーの魅力は色褪せない。前後席の居住性はワゴンRと同等で、大人4名が快適に乗車できる。

 後席の背もたれを前側に倒すと座面も下がってフラットで広い荷室になり、汚れを落としやすい素材を使うからアウトドアグッズも気兼ねなく積める。荷室の実用性は今でも十分に魅力的だ。

 インパネの表面は、シボ(細かな模様)を使わず滑らかに仕上げ、ステッカーなどを貼ることができる。

 安全装備にはデュアルカメラブレーキサポートが用意され、衝突の危険が迫った時は、緊急自動ブレーキを作動させる。センサーとして2個のカメラを使うから、歩行者の検知も可能だ。

■スズキ エブリイワゴン 2017年8月販売台数1264台

エブリイワゴン
エブリイワゴン

 ハスラーよりもさらに荷室の広い軽自動車として、同じスズキのエブリイワゴンにも注目したい。軽商用車のエブリイをベースに開発されたワゴンで、エンジンは前席の下に搭載する。

 そのために室内長に余裕があり、4名乗車時でも荷物をタップリ積むことが可能だ。後席はコンパクトに畳めて、大人2名が就寝可能な広い荷室に変更できる。

 居住性も優れ、後席のスライド位置を後端まで寄せると、前後席に座る乗員同士のヒップポイント間隔は1080mmに達する。ワゴンRの1035mmを上まわり、後席の足元空間にも十分な余裕を確保した。

 全高が1800mmを超えるために頭上の空間も広く、軽商用車をベースにしたワゴンでは、ナンバーワンの居住性を誇る。ライバル車のダイハツアトレーワゴン、ホンダバモスと比べても居住性は格段に快適だ。

 後席側にはスライドドアを装着して開口幅は775mmに達する。スペーシアの580mm、N-BOXの640mmを上まわって乗降性も優れている。

 そして軽商用車をベースにしたワゴンでは、唯一、緊急自動ブレーキのレーダーブレーキサポートを装着した。赤外線レーザー方式だから、作動速度の上限は時速30kmにとどまって歩行者は検知できないが、市街地での追突事故を防止する効果は高い。

 エブリイワゴンは、日産NV100クリッパーリオ、マツダスクラムワゴン、三菱タウンボックスとして、3メーカーにも供給される。

 目立たない存在でも実用性は抜群に高く、そのために乗用車を手掛ける国産メーカー8社の内、半数がエブリイワゴンおよびそのOEM車を売っている。

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