スーパーGTで昨年は惜しくも3連覇を逃した日産が、今季の体制を発表。また、GT-R NISMO GT3マシンに関する“新計画”も明らかになった。
スーパーGT、GT500ではドライバー・マシンともに新布陣で、日産はタイトル奪還に挑む。
文:WEBベストカー編集部/写真:WEBベストカー編集部
ドライバー・マシンともに一新し、王座奪回へ
2月19日、日産グローバル本社(横浜)で行われた発表会は、NISMOの社長を務める片桐隆夫氏のこの言葉から始まった。
「スーパーGTでは、昨年あと一歩のところで3連覇を逃し、大変悔しい思いをしました」
スーパーGTでは昨年、日産のNISMOチームが史上初のシリーズ3連覇を目指し、最終戦までタイトル争いを展開したが、レクサスのチーム・サードがチャンピオンに輝いた。
「なんとしてもシリーズチャンピオンを奪還するという固い決意で、クルマ、組織、体制といったあらゆるものを見直し、これまで以上の準備を行っています」
片桐社長が、こう語るように、今年のスーパーGT体制のポイントはドライバーとニューマシンだ。
マーデンボローがGT500初昇格
ドライバーに関するトピックは、昨年スーパーGT GT300でシリーズ4位、全日本F3で同2位を獲得したヤン・マーデンボローのGT500初昇格。
マーデンボローは、グランツーリスモのGTアカデミー卒業生で、イギリス出身の25歳だ。
昨季までチーム・インパルは、安田裕信とブラジル人のJ-P.デ.オリベイラで戦ったが、オリベイラに替えてマーデンボローが加入することとなった。
また、KONDO RACINGは柳田真孝と佐々木大樹のコンビに替え、昨季インパルで戦ったオリベイラが加入。オリベイラと佐々木のドライバー陣で新シーズンを戦う。
NISMOは“最強コンビ”の松田次生/ロニー・クインタレッリで変わらず、MOLAもベテランの本山哲と、GT500で2年目を迎える千代勝正のコンビは昨年同様だ。

GT500の新型GT-Rは2〜3秒速い!?
ドライバーだけでなく、マシンも今シーズンの変更ポイントのひとつ。
今シーズンは、レギュレーションの変更に伴って、各メーカーがニューマシンを投入。日産も2017年型GT-R NISMOをベースとしたニューマシンで挑む。
今季は、クルマを路面に押さえつける力=ダウンフォースが25%削減され、年間で使用可能なエンジン数も3機から2機へと減る。
NISMOのエース・松田次生選手も「見た感じは(昨年との違いが)わからないけれど、例えば前のディフューザーが少し削られたりしていて、初めて鈴鹿で乗った時は130Rで青ざめた」というほど、昨年型マシンと比べて、クルマの動きに違いがあったようだ。
しかし、NISMOチーム監督の鈴木豊氏が「セパンサーキットのテスト(マレーシア)では、昨年より2〜3秒速いラップタイムで走っています」と語るように、新型GT-Rはダウンフォース削減に対応。
さまざまな開発が行われた結果、昨季型と同等以上の速さを身につけている。
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