新型ヤリスクロスオーバー 200万円台前半で来年初頭発売へ!!

 受注台数3万台超!! 2020年2月鮮烈デビューの人気コンパクトカー「ヤリス」に加わる強力な追加モデル「ヤリスクロスオーバー」は、来年2021年の発売が濃厚に! 気になる価格や車名に関する最新情報をアップデートしてお届け!

 「ジュネーブモーターショー」の中止で、現在のところお披露目の目途が立っていないトヨタの「B-SUV」。このモデルが、BセグメントのSUV=ヤリスをベースとしたクロスオーバーであることは既報のとおりだが、このほど遠藤徹氏の取材により、新たな情報がもたらされた。

 情報を整理すると、今年中の国内投入はなく、発売は2021年となる見込みで、車名にはヤリスの名を冠し、車名別の販売台数ではライバルのホンダ フィットを大きく引き離すことになりそうだ。以下、最新情報を遠藤徹氏がレポートする。

文:遠藤徹
写真:ベストカー編集部、TOYOTA


【画像ギャラリー】ヤリスクロスオーバーはヤリスじゃない!? ヤリス&RAV4と徹底比較!!

車名はヤリスクロスオーバーながら中身は大きくヤリスと差別化!

新型ヤリスクロスオーバー(予想CG)。これまでヤリスをSUV風にアレンジしたものとの説もあったが、かなりの部分で差別化がなされている模様

 トヨタは2021年初めにも新型コンパクトSUV「新型ヤリスクロスオーバー」を投入する方向で開発を進めているようだ。

 2020年春開催のジュネーブモーターショーでプロトタイプを参考出品し、直後から欧米各国で発売の予定だったが、同ショーが中止になったことで公開も先送りとなった。

「ヤリス」のネーミングを冠することで同モデルの派生バージョンとしてかなりの部分を流用するような印象があるが、実際はプラットフォーム&エンジンなど基本コンポーネントを共用するものの、ボディパネル、インテリア、足回り、トータル的な味付けは専用設計。

 ひと目で別の新型コンパクトクロスオーバーSUVモデルということが分かるボディシェルを採用している。

 外観は全体的に5ドアハッチバックのボディシェルであるものの、ヤリスの丸っこいスタイリッシュさに対してやや直線を強調したワイルド感のあるいで立ちでまとめている。

フロントマスクRAV4風&サイズはC-HRより小型でヴェゼル意識

ヤリスクロスオーバーの予想CG(上)とRAV4(下)のフロントマスク。単純にヤリスを流用するのではなく、SUVらしく逞しい顔つきとなりそうだ

 デザインコンセプトは、ヤリスとRAV4の中間的なボディシェルの印象が強いといえそう。フロントグリルはヤリスのように大型でバンパーまで切り込んだ一体型の大径デザインではなく、RAV4のように上下2段の横長大径グリルのデザインで仕立てている。

 最低地上高は、タイヤサイズやサスペンションのレイアウト調整で180mm近辺とヤリスよりも30mm程度引き上げ、ラフロード走破性の良さにも配慮している。

 ボディサイズは、C-HRとライズの中間に位置し、全幅は1750mm近くの3ナンバーサイズとなる。

 ボディサイズで近いのはC-HRの全長4385mm、全幅1795mm、全高1550mm、ホイールベース2640mm、最低地上高140mmというスペック。あるいはホンダ・ヴェゼルの4340×1790mm×1605mm、ホイールベース2610mm、最低地上高185mmだ。

 C-HRは最低地上高が140mmで尖ったスタイリッシュなSUVだからラフロードでの走破性はヴェゼルに対しては見劣りがする。この面をヤリスクロスオーバーはカバーし、ヴェゼルに対抗させる意味合いもある。

 パワーユニットは、1.5LガソリンNAと同ハイブリッドを搭載。駆動方式とトランスミッションは、2WD、4WD(E-Four)、CVTとの組み合わせとなる。

 装備面では安心パッケージの「トヨタセーフティセンス」は、ヤリス同様に最新のデバイスを採用して進化させる。

注目の価格は200万円台前半から! 次期ヴェゼルの動向も注視

リアセクションもヤリスとはやや異なるプロポーションのヤリスクロスオーバー(予想CG)

 車両本体価格は200万~300万円あたりの設定となりそう。C-HRは236万7000~309万5000円、ヴェゼルは211万3426~298万186円だから、どちらかというとヴェゼルに近い設定といえる。

 ただ、ヴェゼルは2020年初めにフルモデルチェンジし、1.5Lハイブリッドを2モーターに切り替えるので、これより20万円以上も値上げする。これを考慮すれば、もう少し高めの設定になるかもしれない。

 月販規模は5000台以上を目指すはず。「ヤリス」のブランドを冠するので同シリーズにカウントされる。この分が加わるとヤリスシリーズトータルでは月販2万台を突破することになり、ライバルのフィットを大きく引き離してしまうに違いない。

 トヨタにとって、欧米でのフォルクスワーゲンあたりとの激戦という、もうひとつの戦いもあるので、ヤリスクロスオーバーがどうしても必要との考え方があるともいえるだろう。

 現行ヤリスの発売後1年経過し、需要鎮静化のタイミングに合わせてデビューさせる見通しである。

発売1か月で約3万7000台の受注を集めたヤリス。ここに「クロスオーバー」が加われば、強力なラインナップが完成する。鍵は“ヤリス登場から1年後”だ

【証言1:首都圏ネッツ店営業担当者】

 ヤリスクロスオーバーは、ヤリスが安定的に銘柄別販売台数のトップセラーを確保するのに必要な戦略モデルといえる。ただ、こちらがなくても5月からトヨタの全系列店併売に拡大されるので、ライバルであるフィットには楽に勝てるだろう。

 ネッツ店にとってはヤリスクロスオーバーが加わること自体は助かるが、他系列店との同じ車種でのもう一つの仲間同士の戦いがあるから、生き残り戦はかえって激化するのを覚悟しなければならない。

 ヤリス同様に最初から値引きが15万円以上に拡大する可能性がある。

【証言2:首都圏トヨタ店】

 新型ヤリスはこの5月からトヨタ全系列店で販売されるが、4月上旬から見積もりが取れるようになっている。

 ヤリスクロスオーバーも近い将来追加設定されるようだが、今年のニューモデル投入計画に入っていない。ヤリスの発売後1年後あたりと予想している。

 6月には新型ハリアー、RAV4 PHVも発売され、ますます扱い車が増えるので、しばらくの間新型車は必要ない状況にある。

 今後はトヨタ全系列店の全車併売がスタートするのでトヨタ車同士の競争が激化する。生き残りを目指して頑張らなければならないので、そちらの方が心配になっている。

【画像ギャラリー】ヤリスクロスオーバーはヤリスじゃない!? ヤリス&RAV4と徹底比較!!