【画像ギャラリー】政府が発表した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の驚愕の中身とは?

元記事に戻る 2035年までに純ガソリン車の新車販売禁止 なぜ庶民のアシ「軽自動車も対象なのか??」

■2020年12月25日に政府が発表した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」

previous arrow
next arrow
Slider

元記事に戻る 2035年までに純ガソリン車の新車販売禁止 なぜ庶民のアシ「軽自動車も対象なのか??」

■「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」

令和2年12月25日発表資料より抜粋
出典:経済産業省

 経済産業省は、関係省庁と連携し、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しました。この戦略は、菅政権が掲げる「2050年カーボンニュートラル」への挑戦を、「経済と環境の好循環」につなげるための産業政策です。

 本年10月、菅内閣総理大臣は2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しました。

 これを踏まえ、経済産業省が中心となり、関係省庁と連携して「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定し、本日の成長戦略会議で報告しました。

 この戦略は、菅政権が掲げる「2050年カーボンニュートラル」への挑戦を、「経済と環境の好循環」につなげるための産業政策です。

 今回のグリーン成長戦略では、14の重要分野ごとに、高い目標を掲げた上で、現状の課題と今後の取組を明記し、予算、税、規制改革・標準化、国際連携など、あらゆる政策を盛り込んだ実行計画を策定しています。

 この戦略を、着実に実施するとともに、更なる改訂に向けて、関係省庁と連携し、目標や対策の更なる深掘りを検討していきます。

※編集部註:ここでは自動車分野に限った内容を以下、抜粋して掲載しています。

5)自動車・蓄電池産業

 自動車は、電動化を推進する。欧州の一部の国やカリフォルニア州ではガソリン車の販売の禁止が相次いで打ち出されるなど、自動車の電動化は、想像以上のペースで進んでいる。日本は、この分野でのリーダーを目指さなければならない。

 遅くとも2030年代半ばまでに、乗用車新車販売で電動車(電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車)100%を実現できるよう、包括的な措置を講じる。商用車についても、乗用車に準じて2021年夏までに検討を進める。

 この10年間は電気自動車の導入を強力に進め、電池をはじめ、世界をリードする産業サプライチェーンとモビリティ社会を構築する。この際、特に軽自動車や商用車等の、電気自動車や燃料電池自動車への転換について、特段の対策を講じていく。

 こうした取組やエネルギーのカーボンニュートラル化の取組を通じて、カーボンニュートラルに向けた多様な選択肢を追求し、2050年に自動車の生産、利用、廃棄を通じたCO2ゼロを目指す。

 CO2排出削減と移動の活性化が同時に実現できるよう、車の使い方の変革による地域の移動課題の解決にも取り組む。ユーザーの行動変容や、電動化に対応した新たなサービス・インフラの社会実装を加速する。

 また、蓄電池は、自動車の電動化や再生可能エネルギーの普及に必要となる調整力のカーボンフリー化の要である。研究開発・実証・設備投資支援、制度的枠組みの検討、標準化に向けた国際連携といった政策により、蓄電池の産業競争力強化を図る。

1/電動化の推進・車の使い方の変革


【現状と課題】

 欧州や中国は、電気自動車・プラグインハイブリッド自動車の普及を戦略的に進めており、急速に普及が拡大する一方、日本では、欧州や中国に比べ、普及が遅れている。※13

 また、各国で燃料電池トラック・バスの開発支援の取組が強化されている。電動車の普及に向けては、車両価格の低減等による社会的受容の拡大、充電インフラ・水素ステーション等のインフラ整備といった課題がある。

 また、電池・燃料電池・モータ等の電動車関連技術・サプライチェーン・バリューチェーンの強化も課題となる。特に、軽自動車・商用車等ユーザーのコスト意識や車体設計上の制約が厳しい自動車の電動化や中小企業等のサプライヤーの競争力強化は、重要な課題である。

 また、自動車のライフサイクルでのCO₂削減のためには、CO2排出の少ないエネルギーの調達の円滑化も重要となる。加えて、各国で、MaaS(モビリティのサービス化:Mobility as a Service)や自動走行技術を活用した持続的な都市交通の実証・実装が進展中である。

 例えば欧州では、環境負荷の低減と都市交通の最適化を図る「持続可能でスマートなモビリティ戦略」を策定するほか、各国連携による大規模実証プロジェクトが進む。※14

 日本では、各地でMaaS実証の取組が進むものの、大規模に事業化できている事例は少なく、環境負荷の低減と移動課題の解決の両立を地域全体で進める必要がある。自動走行技術についても、米国や中国に比べて、日本では公道実証を通じた走行データ収集は容易ではなく、デジタル技術を活用した開発・評価環境の整備が急務である。


※12:電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車
※13:2020年第3四半期の電気自動車・プラグインハイブリッド自動車の販売台数は、EU全体:約27万台(2019年同期比で3倍以上、欧州自動車工業会速報ベース)、日本:約6千台(2019年同期比で約5割、日本自動車販売協会連合会公表データから経済産業省集計)
※14:欧州13ヵ国含む69組織が合同で「SHOW」プロジェクトを実施。2024年までに域内12都市に70台以上の自動走行電気自動車を、専用レーンや5G網とともに実装・配備予定。


【今後の取組

 電動化の推進に向け、以下のような取組を行う。

(a)電動車・インフラの導入拡大燃費規制の活用、公共調達の推進、充電インフラ拡充、導入支援や買換え促進等に取り組む。

(b)電池・燃料電池・モータ等の電動車関連技術・サプライチェーン・バリューチェーン強化大規模投資支援、技術開発・実証や軽動車・商用車等の電動化支援、中小企業等のサプライヤーの事業転換とそれを支えるデジタル開発基盤の構築の支援検討、自動車ディーラーをはじめとした地域の自動車関連産業の電動化対応・事業転換支援検討等に取り組む。

 また、脱炭素電力の購入の円滑化を進めるため、需要家の利便性向上に向け、非化石価値取引市場などの制度の在り方の検討を進める。

(c)車の使い方の変革ユーザーによる電動車の選択・利用の促進に加え、持続可能な移動サービス、物流の効率化・生産性向上を実現するべく、自動走行・デジタル技術の活用や道路・都市インフラとの連携に取り組む。

2/燃料のカーボンニュートラル化(合成燃料(e-fuel)等)


【現状と課題】

 カーボンニュートラルを目指す上では、動力源となるエネルギーのカーボンニュートラル化も必要となる。特に、電動化のハードルが高い商用車等については、燃料の効率的利用とともに、燃料のカーボンニュートラル化の取組が重要となる。

 燃料のカーボンニュートラル化に向けては、既存のインフラが使える合成燃料(e-fuel)15が注目されているが、商用化に向けた一貫製造プロセスが未確立である。

 また、製造に当たって、専用の設備を新設する必要があり、大規模な投資・設備維持コストが必要となるため、製造効率の向上等により、低コスト化を図る必要がある。


【今後の取組】

 合成燃料について、2050年に、 ガソリン価格以下のコストが実現できるよう、既存技術の高効率化・低コスト化に加え、革新的新規技術・プロセスの開発を実施するとともに、商用化に向けた一貫製造プロセス確立のための応用研究を実施する。

3/蓄電池


【現状と課題】

 電気自動車にはハイブリッド自動車の50~100倍程度、プラグインハイブリッドには10~20倍程度の容量の蓄電池がそれぞれ搭載されるなど、自動車をはじめとしたモビリティの電動化を進める上で、蓄電池の確保とサプライチェーンの安定化は重要な課題である。

 欧州では、域内蓄電池サプライチェーン構築に向けて「欧州バッテリーアライアンス」を構築し、素材・蓄電池・自動車メーカー等を支援(※16)するほか、フランス等による電池工場への投資支援等も発表されている。※17

 加えて、2020年12月には、バッテリー指令の改正案が公表され、蓄電池のライフサイクルでのCO2排出量のラベル規制やリユース・リサイクルに関する規律の導入等が示された。

 今後は、CO2排出の少ないエネルギーの調達ができるかどうかが蓄電池の競争力を規定することとなる可能性がある。中国・韓国企業は、積極的に蓄電池への投資を進めており、世界シェアを伸ばす一方、日本企業のシェアは落ちている(※18)ほか、次世代蓄電池の技術開発においても、中国・韓国の取組が強化されている。※19

 電動車の用途拡大や定置用蓄電池の一層の普及のためには、電池の軽量化・小型化・価格低減等が必要であり、大規模投資と技術力強化が課題である。

 また、家庭用太陽光の普及やレジリエンスの関心の拡大を受け、日本の家庭用蓄電池の市場規模は、容量ベースで世界最大20に成長する一方、韓国企業が約7割のシェアを占め、日本企業のシェアは約3割に過ぎない。

 国内でも、液系リチウムイオン電池に加え、主要部材に粘土や樹脂を採用すること等により、生産コストの大幅な低減や安全性の向上を図った製品開発に取り組む例もある。

 業務・産業用や系統用の蓄電池も含め、自立的普及に向けた一層のコスト低減や投資回収の予見可能性の拡大が課題である。


【今後の取組】

 2030年までのできるだけ早期に、電気自動車とガソリン車の経済性が同等となる車載用の電池パック価格1万円/kWh以下、太陽光併設型の家庭用蓄電池が経済性を持つシステム価格7万円/kWh以下(工事費込み)を目指す。

 また、2030年以降、更なる蓄電池性能の向上が期待される次世代電池の実用化を目指す。具体的には、まずは全固体リチウムイオン電池の本格実用化、2035年頃に革新型電池(フッ化物電池・亜鉛負極電池等)の実用化を目指す。

 このため、以下のような取組を行い、成長市場(※21)を取り込む。

(a)電池のスケール化を通じた低価格化蓄電池・資源・材料等への大規模投資支援や定置用蓄電池の導入支援等に取り組む。

(b)研究開発・技術実証全固体リチウムイオン電池・革新型電池の性能向上、蓄電池材料の性能向上、蓄電池や材料の高速・高品質・低炭素生産プロセス、リユース・リサイクル、定置用蓄電池を活用した電力需給の調整力等の提供技術等の研究開発・技術実証等に取り組む。

(c)ルール整備・標準化蓄電池ライフサイクルでのCO2排出見える化や、材料の倫理的調達、リユース促進等に関する国際ルール・標準化、家庭用電池の性能ラベル開発・標準化、調整力市場(2024年開設)への参入に向けた制度設計、系統用蓄電池の電気事業法上の位置付け明確化等に取り組む。


※15:発電所や工場等から回収したCO2と水素を合成して作られるエンジンで利用可能な液体燃料。
※16:参加国が、2031年に向けて最大総額32億ユーロの研究費支援を表明(2019年)等。
※17:2020年5月にフランスが発表した「Plan de soutien à l’automobile」(自動車支援計画)には、最大8億5000万ユーロの公的資金による電池製造工場支援が盛り込まれた。
※18:民間調査によれば、2016年から2019年で、日本勢がEV・PHEV用車載用電池の世界シェア37%から29%まで低下する一方、中国勢が35%から46%に、韓国勢が14%から19 %にシェアを伸ばしている。
※19:例えば、2001年から2018年の累計で、全固体リチウムイオン電池の特許出願件数の約37%を日本が占める一方、中国が約28%を占めている。また、2018年度の特許出願件数では中国が世界一位となっている。
※20:2019年、蓄電容量ベースで世界市場の約28%。
※21:2018年から2030年の比較で、世界で、蓄電池全体で約2倍(約8兆円から約19兆円)、車載用電池に限れば、約5倍(約2兆円から約10兆円)に成長するとの民間試算がある。

最新号

ベストカー最新号

【スクープ】セリカ復活も!? トヨタのスポーツ&電動化戦略が加速する!!|ベストカー3月26日号

 ベストカー3月26日号が、本日発売。今号のベストカー、巻頭を飾るスクープは、トヨタのスポーツモデル戦略を追います。  高評価を受けるGRヤリス搭載の1.6L、直3ターボ。272ps/37.7kgmを発生するこのエンジンを次に積むモデルは、…

カタログ