2025年2月、第3四半期決算を発表した日産。今後登場させる新型車も多数紹介されたが、新車が登場するからといって復活できるとは限らない。しかし新車がなければ復活の可能性はゼロ。起死回生を狙って日産がリリースする新型車を予想する!!
※本稿は2025年3月のものです
文、予想CG:ベストカー編集部/写真:日産
初出:『ベストカー』2025年4月10日号
復活をかけた日産の新車計画
自動車メーカーは、意外とひとつのヒット車で経営状況を持ち直すことがある。
古くはホンダの初代シビック(1972年)、初代オデッセイ(1995年)、マツダの5代目ファミリア(1980年)、初代デミオ(1996年)、スバルの初代レガシィ(1989年)など、例を挙げたらキリがないほどだ。
日産は2025年2月13日に第3四半期決算の会見を開催。ホンダとの経営統合協議を白紙に戻す件が最も話題になっていたが、今後登場させる新型車もかなり詳細に紹介していた。
要は「これから新車がたくさん出るから大丈夫」とアピールしているということで、それに対して「立ち直れる根拠は何もない」と切り捨てたメディアも多くあった。
売れるか売れないかわからないのは事実だが、売れる可能性はゼロでもない。繰り返すが、新型車の売れゆきひとつで経営危機を脱することができるのが自動車メーカーというものなのだ。
とはいえ、小でも中でもなく「大ヒット」でなければ危機は脱せない。果たして日産に、その重責を担える新型車があるのか? それを探るのがここでのメインテーマとなる。
新型エルグランドはJMSで公開か?
まず大きな期待を集めているのが新型エルグランド。2026年度投入予定というからまだ先だが、2025年秋のジャパンモビリティショー(JMS)でプロトタイプを公開するとの情報もある。ボクシーで独特の魅力があるデザインという目撃情報もあり、そのデザインしだいではJMSでも大いに話題を集めそうだ。
パワーユニットは第3世代のe-POWERと発表されている。第1世代と比べて燃費20%向上、コスト20%減を実現し、欧米市場で重視される高速燃費も15%向上させるという。
また、次世代インテリジェンスコクピットや最新のADAS(先進運転支援システム)も投入して技術力をアピール。高級ミニバンはアルファード/ヴェルファイアのひとり勝ちが続いているが、商品力が高ければ「大ヒット」の可能性あり。新型エルグランドにかかる期待は大きい。
2025年秋にはリーフがフルモデルチェンジする。3代目はクロスオーバータイプにコンセプトが変わるとともに効率を向上。BEVとe-POWERで主要部品の共用化とモジュール化を進め、新型リーフではインバーター、モーター、減速機を一体化した3 in 1の電動パワートレーンを採用。
これにより基本性能の向上とコストダウンを実現する。詳細な情報はまだないが、「意外と安い価格」で登場する可能性も高く、停滞するBEV市場を活性化させる実力を秘めている。なんといってもリーフはBEVの元祖。こちらも「大ヒット」の期待がかかる。
軽自動車のデイズ/ルークスも2026年早々フルモデルチェンジだ。BEVのサクラはまだ先だが、エンジン車は一新。未確認ながら軽エンジンのe-POWERを準備しているという噂もあり大いに気になるところだが、2026年春には、まず660ccガソリンで登場となりそう。
ただし、ADASは大きく進化しそうで楽しみ。決算会見で見せたシルエットもスタイリッシュだった。
コメント
コメントの使い方箱車なんて作ってないで車の基本である走る曲がる止まるを突き詰めた車を作るべき。
飛び道具をあれこれするよりも基礎の改善をすべき