超500万円以下のR35GT-R中古車は大丈夫? 安いから買うと大ヤケド!?

■R35GT-Rの中古車流通台数は約185台

2011年モデル(MY11)のGT-R。イヤーモデル制のためMY07からMY20までの9モデルが存在する(最初のモデルチェンジはMY11でMY16とMY19は欠番)
2011年モデル(MY11)のGT-R。イヤーモデル制のためMY07からMY20までの9モデルが存在する(最初のモデルチェンジはMY11でMY16とMY19は欠番)

R35GT-Rの中古車情報はこちら!:中古車価格300万〜400万円

R35GT-Rの中古車情報はこちら!:中古車価格400万〜500万円

 このようにR35型GT-Rは進化してきたのだが、それでは最新の中古車事情を見てみよう。

 現在R35型GT-Rの中古車の流通台数は約185台。3カ月前の2020年12月の時点でも約190台だったので、ほぼ横這いで推移している。ちなみに約1年半前の2019年9月時点の流通台数は約175台だったので、その時点からもほぼ横這いとなっている。

 平均価格は1年半前が約556万円だったが、現在は約863万円と大幅アップ。しかし3カ月という短いスパンで見ると約910万円からわずか3カ月で47万円も下がっている。

 この平均価格の上昇は新車価格が2420万円という高額なGT-R NISMOの中古車が大量に出回っていることや新車価格が上昇したことも大きな要因となっている。

2015年モデル(MY15)のGT-R。バンパーデザインに変更が加えれているが、初期型に近いエクステリアデザインを採用
2015年モデル(MY15)のGT-R。バンパーデザインに変更が加えれているが、初期型に近いエクステリアデザインを採用

 現在の中古車の価格帯は約430万〜約2680万円と非常に幅広い。さらに1年半前の価格帯を見ると約428万〜約2080万円と最安値はほぼ横這いとなっているのだ。

 以前からR35型GT-Rの中古車相場には“400万円の壁”があり、この壁を越えた中古車はすぐに市場から姿を消してしまうのだ。したがって年式が進んでも最初に紹介したレクサスIS Fのように200万円以下のGT-Rの中古車は流通したことがない。

 デビュー当初のGT-Rの新車価格を考えると10年以上経過しているにも関わらず、高い残価率を誇っているのだ。約185台流通している中古車のうち車両本体価格500万円以下の物件は7台となっている。年式は2007年〜2008年式で、走行距離は4.5万km〜10.1万kmとなっている。

2017年モデル(MY17)のGT-R。バンパーデザインを一新。従来の空力性能は維持しつつ、さらなるハイパフォーマンス化に必要な冷却性能を向上した
2017年モデル(MY17)のGT-R。バンパーデザインを一新。従来の空力性能は維持しつつ、さらなるハイパフォーマンス化に必要な冷却性能を向上した

 グレード構成はプレミアムエディション3台、ブラックエディション2台、標準車2台という内訳だ。ボディカラーはシルバー系が3台、ブラックが2台、赤が2台となっている。そこで、こうした低価格のR35型GT-Rの中古車を購入するときの注意点をGT-Rのメンテナンスを行うハイパフォーマンスセンターに聞いてみた。

 まずデビュー時に話題となったタイヤの値段だが、4本で50万〜60万円とのこと。しかし、購入後の使い方、街乗り中心なのかサーキット走行するのかでディーラーで交換するのか、タイヤ専門店で購入するのかは考えたほうが良いということだった。

 そして、サーキットを走行すると保証の対象外になるという様々な制約について聞いてみた。R35型GT-Rでサーキットを1度でも走行すると、保証が切れるということが明記されているが、走行後にサーキット走行点検をハイパフォーマンスセンターで受けると保証は復活する。

 ただし、500万円以下で購入できるGT-Rの中古車は2007年〜2008年式で10年が経過しているので、新車保証が終了している。したがって年式の進んだ初期モデルはこういった制約はないと考えてもらっていい。

 まだ新車保証が残っている年式の中古車を購入するのであれば、整備点検記録簿で確認できるので、購入時に見せてもらうと良いとのこと。

 GT-Rのようなハイパフォーマンスカーは前オーナーがどのように使用し、どれくらいメンテンナンスしてきたのかという履歴が一般のクルマ以上に大切。

 したがって整備点検記録簿の有無でそのクルマの価値が大きく変わるものだ。もし、この記録簿がないというのであれば、ワケあり車という可能性もあるのでパスしたほうがいいかもしれないということだった。

 走行距離が少ないからコンディションが良いとは限らないので、GT-Rのようなクルマは自分の目利きが大切なると話してくれた。

 さらに低価格GT-Rの中古車を購入する場合は、その後のメンテナンス費用も考えて購入したほうがいいと言う。車両本体を安く手に入れたならば、トランスミッション交換費用やサスペンションの交換費用などを考えて購入したほうがベターとのこと。

 特にトランスミッションは初期モデルでは交換は必須で、2014年以降のパーツを装着すれば長く乗ることが可能となるという。年式の進んだ初期のGT-Rの中古車を考えている人にオススメなのは、価格は高くなるが、2014年式のGT-Rだという。

 それは開発責任者の水野さんが退任されたタイミングで登場したモデルでサスペンションの味付けがソフトになっていることもあり、中古車も割安となっているからだ。

 最安値の500万円以下GT-Rを購入してもトランスミッションなどの交換費用を考えれば、2014年式のGT-Rを購入したほうが、結果的に安く収まるかもしれないのだ。

 安い買い物ではないので、じっくりと戦略を練って購入にのぞんでもらいたい。安いからといって飛びつくと大やけどする可能性が高いのだ。

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