バイクで中古車買いにいく!? N-VANで楽しむ6輪生活のイロハ

バイクで中古車買いにいく!? N-VANで楽しむ6輪生活のイロハ

 軽の商用バンとして人気のN-VANだが、人気車だけに入手まで時間がかかるのが悩みの種だ。そうなると中古車を探すしかないのだが、商用車は長く乗るユーザーが多くタマ不足という状況である。

 今回はプロカメラマンの池之平昌信氏に、自身が所有する中古N-VANをどのように探し、その購入のポイントを語ってもらった。

文・写真/池之平昌信

■軽商用車は使い倒すユーザーが多く 中古車が出にくい

こんな素敵なN-VANが欲しい。それも即納で!!
こんな素敵なN-VANが欲しい。それも即納で!!

 半導体などの部品不足? ウクライナ問題? とにかく今、メーカーや車種を問わず新車を買おうとしても、かなり待たされるという問題が続出していることは事実だ。

 約30年間で15台ほどの中古&新車を乗り継いできた筆者も熟考の末、ホンダN-VANの新車購入を決意したのだが、希望のタイプは半年待たねばならないことが判明。そんなに気が長くないので、有名中古車サイトを毎日眺めて物色を開始したが、

 今回は商用車ということもあり、なかなか程度のよい手ごろなモノがみつからない。しかも6速MTにこだわるとタマ数豊富なはずのN-VANも関東に数台しか存在しないのだ。

 某店舗の店員さんは言う。「商用車の場合、長期間ガンガン使い倒して乗りつぶす感覚の人が多いので、市場に出てきにくいです。おまけにきれいな中古車は少ないんですよね」

 なるほど、それに新車不足の影響で中古市場価格も全体的に上昇している。こうなったら…初めての「登録済未使用車」(いわゆる新古車)に挑戦だ!と決意した。

 S県に新古車をズラリと揃えていて、欲しいタイプが2台、ネット掲載されている店があったので電話をかけてみると……「あー、どっちも売れちゃったんですよねー。次に入荷は半年後ですねえ。けど、そのクルマじゃなきゃダメなんですか? うちは他にもありますよ」とのことだった。

 ちなみに、その後もしばらく掲載されていたので「客よせ掲載」なのでは? とも感じてしまう店だった。

■ついに希望の条件のN-VANを発見!!

クルマを買いにバイクでGO!の500km珍道ツーリング開始!
クルマを買いにバイクでGO!の500km珍道ツーリング開始!

 こうなったら……と、全国規模で探すと、あ、あった。福井県の「ホンダカーズ小浜」に走行5kmのものを発見。登録後まだ1カ月も経っていないので、当然ピカピカだ。そして定価より10万円ほど安い。正規ディーラーなのでそこも安心。

 メールと電話でのやり取りが始まった。それでも5回ほどで商談成立。決め手は「展示や試乗車でもないので、新車だと思っていただいて大丈夫です」という言葉。中古車屋さんではなく、ディーラーマンが言うのだから心強い。

 結局、住民票など書類のやりとりと銀行振り込みで購入。某大手陸送会社の見積もりによると、福井~東京(約500km)の陸送費は8万円! と聞き、自分で引き取りに行くことを決意した。11月中旬だし、まだそんなに寒くないはず。若狭湾のバイク旅を兼ねてGO! となった次第だ。

 高速代の深夜割引利用節約もかねて東名上郷SA内(愛知県)にあるカプセルホテル的仮眠所を体験。若狭湾で日の出を迎えたく、SAを朝4時に出発したのだが……おそらく5℃ほどの北陸道の寒さに耐えきれず、賤ヶ岳SA(滋賀県)の山小屋食堂で豚汁定食を食べ満腹の戦意喪失。

 福井県に入ると冷たい雨。結局約束の朝9時ちょうどに小浜市に到着となった。普通の人は新幹線や高速バスの方が良いでしょう! 「バ、バイクで来たんですか?!」と驚かれたが、ホンダカーズ小浜の皆さんは優しく迎えてくれました。

バイクを買って帰るところではない。あくまでもクルマを買いに来たのだ!若手メカさんの積載補助、営業さんの撮影、ありがとうございました!
バイクを買って帰るところではない。あくまでもクルマを買いに来たのだ!若手メカさんの積載補助、営業さんの撮影、ありがとうございました!

 そしてマイN-VANとの初対面。営業の池田さんは言う。「安心して下さい。ご覧のとおり、新車同様です。展示車などに使うとドアの内側やステップに靴の小傷がすぐ入るんですよ。それにしても、このバイク入るんですか?」

 特別に若手メカニックの補助も受け無事乗ってきたバイクの積載完了。店先でゴソゴソと作業をして申し訳ございませんでした。

 その後ベストカー本誌の取材等で兵庫県を廻り帰京。いきなり800kmほどを走行したがもちろん問題なし。いまどきの「新車」は納車から1万kmまでオイル交換しなくても良いらしい。(ターボ車やシビアコンディションの場合はその半分とのこと)。

 S660と同じものだという6速ミッションや、ホンダ最後のNA+MTになるかもしれない感触を堪能しつつ、日々移動している。MT車にはACC(クルーズコントロール)はつかないが、衝突軽減ブレーキ等のホンダセンシングは装備されている。その辺もN-VANに決めた理由なのだ。

 「3年もしくは6万キロ」(部品によっては5年10万キロ)のメーカー保証も「保証継承」をすれば問題なく最寄りのディーラーで保証修理が可能とのことだ。

 つまり信頼できるお店で買えば「新古車、何の問題もなし!」といいたいところだが、中古車であることも確か。それなりのリスクもある。買い替えのタイミングなどをきちんと考えて注文し、半年だろうと1年だろうとワクワクしながら納車を待つ!筆者のような特殊なマニアを除き、皆さまにはそちらをお勧めします!

なんで白にした?まるで営業車じゃん!との反響もいただくが、御意見無用。目立たず街に溶け込むのでOKだ!
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