関東に行くと仰天!? 東北の人がびっくりする[黄色信号運用方法]の違いとは?

関東に行くと仰天!? 東北の人がびっくりする[黄色信号運用方法]の違いとは?

 毎日クルマを使って移動しているときに、信号機の点灯時間が気になることは無いだろうか。特に行くか止まるかの判断を迫られる、黄色信号の点灯時間が、いやに短い交差点が時々出てくる。今回は、短すぎて当たり前に飲み込んでしまっている、信号機の点灯時間について、少し話を掘り下げていきたい。

文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock(メイン画像=xiaosan)

【画像ギャラリー】黄色の時間がやけに短い? 信号の点灯時間の基準ってどこにあるの?(3枚)画像ギャラリー

いつの時代も変わらない信号機

日本では1930年に信号機の運用が始められたが、それからというもの役割は今も変わらず使われている(ako-photography@Adobe Stock)
日本では1930年に信号機の運用が始められたが、それからというもの役割は今も変わらず使われている(ako-photography@Adobe Stock)

 世界で初めて信号機が登場したと言われるのが、イギリスのロンドンだ。時は1868年、日本の明治元年のことである。日本に信号機が入ってきたのは、それから60年以上先の1930年(昭和5年)だ。当時から赤・青・黄の3色が使われ、信号機導入直後の日本では、赤にトマレ、青にススメ、黄色にチュウイとガラス面に記載があったという。

 そこからそろそろ100年が経過しようとしているが、信号機の色は赤・青・黄の三色から変わらないし、その意味も普遍的だ。コンピューターの導入によって広い範囲での信号機制御ができるようになり、時差式・歩車分離式、全赤信号など、信号機の種類は増えたが、その役割は今も変わらない。

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黄色の時間の平均は3~4秒

黄色信号の時間に決められたものはなく、ドライバーとしては予測がしにくい(seanlockephotography@Adobe Stock)
黄色信号の時間に決められたものはなく、ドライバーとしては予測がしにくい(seanlockephotography@Adobe Stock)

 交通量によって、信号が一巡するサイクルを変化させている日本の信号機。交差点によって、赤と青の時間が違うのは、よく感じることだが、黄色の時間も信号機によって変化している。

 黄色信号のルールは「停止位置を越えて進行してはならないこと。ただし黄色灯火の信号が表示されたときにおいて当該停止位置に近接しているため安全に停止できない場合を除く」と道路交通法第二条に記載がある。

 かみ砕いて言えば、基本は止まるべきで、どうしても止まるのに危険がある場合には、赤になる前に交差点に入って、速やかに抜け出してくださいということ。黄色は注意してススメではなく、安全に止まれということになる。

 黄色信号の点灯時間は、地域や交差点で差があり、概ね3秒~4秒の間で点灯しているのだ。これは都道府県で統一の基準があるわけではなく、信号機のワンサイクルの時間で決められたり、交差点の大きさなどで決まったりしている。ここが少し問題だ。

 ドライバーとしては、4秒点灯のつもりで走行していた時に、突如目の前の信号が3秒点灯だった場合、赤信号に切り替わったタイミングで交差点内に侵入・通過してしまうことがあるだろう。予測と判断を強いられる黄色信号なのだが、その予測をするための材料が少ないのが、日本の黄色信号の大きな問題だ。

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4秒慣れをしている地域のドライバーは関東では要注意

東北などでは黄色信号が4秒で運用されることが多いが、関東では3秒のことが多く頭に入れておいてほしい(Robert Herhold@Adobe Stock)
東北などでは黄色信号が4秒で運用されることが多いが、関東では3秒のことが多く頭に入れておいてほしい(Robert Herhold@Adobe Stock)

 明日クルマに乗る機会がある時には、是非いつも通る道の信号機が黄色信号4秒のところなのか、3秒のところなのか、それ以上・以下なのかを計測してみてほしい。自分の運転リズムが、3秒黄色で慣れているのか4秒黄色に慣れているのかで、講じるべき対策が異なるからだ。

 注意しなければならないのは、4秒黄色信号が身近にあふれているドライバー。具体的な地域では東北・北陸・中国・山陰地方に住む人たちに多い。

 例えば宮城・福島・新潟・埼玉は4秒黄色信号が多いのだ。ここに住むドライバーたちが突然3秒黄色信号に出会うと、極端に黄色の時間が短いように感じてしまう。特に大都市圏(東京・名古屋・大阪)の信号は、3秒黄色信号が多い。

 いつもの調子で交差点に進入すると、瞬く間に赤に変わり、信号無視になってしまうこともあるのだ。走り慣れていない道を走る時には、信号の時間には一層の注意が必要となる。

 信号機のサイクルが実情とあっていない、変化するタイミングがおかしいなど、信号機に関する意見がある場合には、各都道府県警が設置する「信号機BOX」に意見を送ろう。慢性的な渋滞や事故の発生は、信号機が原因となっていることも珍しくない。

 皆さんの意見で、より快適で安全な交通を作ることができる。日常にありふれ過ぎている信号機だが、その変化に少しだけ目を凝らしてみてほしい。

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