トヨタ ルーミーはなぜ8年半経っても販売ランキング上位に喰い込むのか? 人気の秘密とは? ライバルは? 新型はどうなる?

トヨタ ルーミーはなぜ8年半経っても販売ランキング上位に喰い込むのか? 人気の秘密とは? ライバルは? 新型はどうなる?

 トヨタルーミーは発売から8年半を経過しているのにもかかわらず、2025年1月以降も1か月平均で6000~8000台を安定的に販売している。なぜここまで好調な販売が持続しているのか? ルーミーの人気の秘密と、ライバル比較、そして新型はいつ発売するのか、迫ってみたい。

文:渡辺陽一郎/写真:ベストカーWeb、トヨタ

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軽自動車だとパワー不足、小型車だから選ばれる

 直3、1LNAは62ps9.4kgm(24.6kmL)、価格は156万6500~210万円、直3、1Lターボは98ps14.3kgm(21.8kmL)、価格は187万4500~205万6000円
 直3、1LNAは62ps9.4kgm(24.6kmL)、価格は156万6500~210万円、直3、1Lターボは98ps14.3kgm(21.8kmL)、価格は187万4500~205万6000円

 直3、1LNAは62ps/9.4kgm(24.6km/L)、価格は156万6500~210万円、直3、1Lターボは98ps/14.3kgm(21.8km/L)、価格は187万4500~205万6000円

 新車の売れ行きは、一般的には発売直後が最も多い。その後は次第に下がり、フルモデルチェンジを受けて新型になると勢いを盛り返す。この繰り返しだ。

 売れ行きの下がり方は車種によって異なるが、発売されて7年以上を経過すると、大半の車種でユーザーが離れる。例えば発売から2年後に購入して、5年間使っても、その車種がまだフルモデルチェンジされていないからだ。高値で売却できるなどの事情がないと、同じクルマを2台使うことは珍しい。そのために発売から7年以上を経過した車種は、売れ行きを下げてしまう。

 しかしトヨタルーミーは様子が違う。発売は2016年11月だから、2025年5月時点で8年半を経過するが、販売ランキングの上位に入る。2024年度(2024年4月から2025年3月)は、製造メーカーの認証不正問題により、ルーミーは一時的に出荷を停止させた。それでも1か月平均で7026台を登録した。直近の2025年1月以降も、1か月に6000~8000台を安定的に販売している、いわばバケモノだ。

両側パワースライドドア(ワンタッチオープン・挟み込み防止機能付)
両側パワースライドドア(ワンタッチオープン・挟み込み防止機能付)

 なぜルーミーの販売は、8年半にわたって好調なのか。販売店は以下のように説明した。「ルーミーはいろいろなお客様から選ばれている。ヤリスやアクアを使うお客様に子供ができて、ルーミーに乗り替えることもある。ノア&ヴォクシーやシエンタのお客様が、子育てを終えてルーミーを選ぶこともある。背の高いボディにスライドドアを装着したルーミーは、2列シートのミニバンとしても使えるから、いろいろなお客様に愛用されている」。

 また「デザインや機能ではホンダN-BOXやダイハツタントを気に入っているが、軽自動車ではパワー不足を感じる。そこでN-BOXやタントの小型車版として、ルーミーを選ぶお客様もいる」という。

前後席間の縦移動、運転席・助手席間の横移動など、車内の行き来がスムーズになる便利なスペースを確保
前後席間の縦移動、運転席・助手席間の横移動など、車内の行き来がスムーズになる便利なスペースを確保

 今は全高が1700mmを超えるボディに、スライドドアを装着した軽自動車のスーパーハイトワゴンの販売が好調だ。代表車種のN-BOXは、2017年に先代型を発売して以来、ほとんど毎年国内のベストセラーであり続ける。2024年度に軽自動車で販売2位になったスズキスペーシア、3位のダイハツタントも、N-BOXと同様のスーパーハイトワゴンだ。

 このように軽自動車のスーパーハイトワゴンが人気を高めると、販売店のコメントにあった通り、ユーザーによっては似通った小型車が欲しいと考える。それなのにスーパーハイトワゴンの小型車版は、選択肢が大幅に減ってしまう。ルーミーとスズキソリオ、そのライバル車しかない。

ルーミーには、助手席グローブボックス上のオープントレイや、センターコンソール下のセンタークラスターポケット、買い物フックなど、座席の周辺に収納スペースが豊富
ルーミーには、助手席グローブボックス上のオープントレイや、センターコンソール下のセンタークラスターポケット、買い物フックなど、座席の周辺に収納スペースが豊富

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