都市近郊を中心に人気の高い賃貸ガレージハウス。物件数は増加傾向にもかかわらず、空室が出ればすぐに埋まる人気ぶり。筆者自身もこれまでに首都圏で2カ所の賃貸ガレージハウスに暮らしており、そのリアルな体験をもとに魅力と注意点を紹介します。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:写真AC
ガレージハウスは愛車を理想的な環境で保管できる
筆者がこれまで暮らしたガレージハウスは、1階がガレージ、2階が居住スペースとなった木造の集合住宅タイプ。まず何よりの魅力は、愛車を理想的な環境で保管できることです。雨風をしのげるだけでなく、強い日差しや昨今の雹害リスクからも車を守ってくれます。そのおかげで、洗車の頻度は大幅に減り、塗装の劣化もほぼ皆無。
また、荷物の積み下ろしや整備作業が天候や時間に左右されずできるのも大きな利点。クルマ好きにとって、工具やタイヤ、パーツなどを保管できる場所があるのは便利で、防犯性が高いのもうれしいポイントです。
さらに、ガレージ内の床がコンクリートであるためか、夏でも意外に涼しく、冷蔵庫に入りきらない飲料やお酒の一時保管にも便利です。
その他、クルマ好きが集まる環境のため、ご近所付き合い次第では、工具の貸し借りなど助け合いの輪も広がります。また、多少排気音の大きいクルマを所有していても、周囲の理解が得られやすいというのもガレージハウスならではのメリットです。
湿度や通勤経路には注意が必要
ただし、いいことばかりではありません。まず注意したいのは、必ずしもすべての住人がクルマ好きとは限らないという点。意外にも、ガレージをクルマとは無関係の倉庫や作業場として使っている人もいます。各住戸のガレージが隣接している都合上、排気音や物音が居住スペースに響きやすいのも事実。夜間の作業やアイドリングには配慮が必要です。
また、前述の通り、ガレージ内の温度上昇は控えめですが、湿度は高くなりがち。筆者も過去、しばらく乗らなかった間に愛車のハンドルとシフトノブにカビが生えた苦い経験があり、それ以来除湿剤を車内に常備するようにしています。
その他、立地条件は駅から遠い物件が多い傾向。筆者がこれまで住んだ物件は、近くても最寄り駅まで徒歩20分でした。クルマ中心の生活であれば問題ないと思いますが、通勤は電車という人は、自転車やバス停が近くにないと苦労するかもしれません。
賃貸ガレージハウスは、クルマ好きにとって理想的な暮らしを実現できる住まいである一方、近隣との調和や湿度対策といった注意点もあります。それらを理解し、対策を講じたうえで暮らせば、得られる満足度は非常に高いでしょう。ガレージハウスを検討している方の参考になれば幸いです。





コメント
コメントの使い方知人の自宅のガレージハウスで整備をしていた所、エンジン音の問題でシャッターを閉めていた為、換気扇だけでは間に合わず排気ガスで気持ち悪くなりました。