三菱のラインナップの中枢を担うモデルとして、1973年に登場して以降、長らくその地位を守り続けてきたランサー。モータースポーツへのベース車としても知られており、その究極系のランサーエボリューションは未だに高い人気を誇っている。そんなランサーはさまざまな派生モデルやサブネームが付けられたモデルが存在していたが、短期間のみ存在していたランサーセディアを振り返ってみたい。
文:小鮒 康一/画像:三菱
【画像ギャラリー】気分はパリからロシュフォールへ!? おしゃれで疾走感あるCMが話題にもなったランサーセディア!(26枚)画像ギャラリー6代目ランサーに付けられたサブネームである「セディア」
ランサーセディアという名前が与えられたのは2000年5月に登場した6代目モデルである。それまで実質的な兄弟車となっていたミラージュセダンを統合し、ミラージュ販売店だったカープラザ店でも販売するようになったことで、新たなサブネームが与えられた。
このセディア(CEDIA)という名前はセンチュリー(CENTURY)とダイヤモンド(DIAMOND)からなる造語で、21世紀に向けて三菱が提案する、5ナンバーセダンの新しいスタンダードとして命名したものとされている。
そのためプラットフォームも一新され、ホイールベースや全長も伸ばされて「新世代のセダンパッケージ」を実現。5ナンバーサイズに収めつつも、ゆとりの居住空間、上質感を備えていた。
ほんのわずかな時期だったけど……
そしてセダンの登場から半年後にステーションワゴンモデルのランサーセディアワゴンが登場。こちらは4代目ランサーをベースとしたステーションワゴンとして長らく販売されていたリベロの後継車種としてリリースされている。
なお2001年2月にはこのランサーセディアをベースとした新たなエボリューションモデルがリリースされているが、こちらはランサーセディアエボリューションとはならず、「ランサーエボリューション7」として販売されたのはご存知の通りだ。
このように新世代のランサーとしてセディアの名前が与えられた6代目モデルだったが、2003年2月のマイナーチェンジのタイミングでギャラン店とカープラザ店という販売チャンネルが統合され、全車種の取り扱いがスタートしたことで従来モデルとの差別化も必要なくなったという判断なのか、車名を再び「ランサー」へと戻し、セディアのサブネームが与えられていたのは前期型のみという形になったのだった。




























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