昔のクラウンのCMで使われた「いつかはクラウン」のキャッチコピー。広告史に残る名作だが、クルマ好きたるもの「いつかは○○」の夢は忘れたくないものだ。というわけで、我らが伊達軍曹どのと共に「いつかはスーパーカー」を考える!!
※本稿は2025年6月のものです
文:伊達軍曹/写真:ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年7月10日号
もはや一般人が買える相場ではなくなってしまったスーパーカー
あれは30年ほど前だっただろうか。何かの雑誌で、どなたかが「中古のカウンタックはよいモノも悪いモノも、だいたいなぜか1200万円!」という名言をおっしゃっていた。
そうなのだ。昔は、気合があれば庶民でもスーパーカーを購入できた。しかし今、カウンタックは一番安い部類でも約8000万円で、高いモノだと億を超える。
そういった状況はフェラーリなどでも同様であり、そして中古車相場だけでなく新車価格も高騰した。1000万円や2000万円のはした金(?)ではスーパーカーには乗れず、おおむね5000万円以上の予算が必要な時代になったのだ。
1000万円や2000万円であれば、気合の超長期ローンでなんとかならなくもない。だが5000万円超となると、もはやローンうんぬんの問題ではなくなってくる。そういった現状を踏まえたうえで、現実的な対策を考えてみたい。
対策1:スーパーカー「的な」一台で己の心を納得させる
庶民がリアルスーパーカーを買うのはほぼ不可能となった現代だが、「スーパーカー的なスポーツカー」ならば500万~700万円ほどの予算で入手できる。
もちろんそれらは代替品ではあるのだが、「どうせ300km/hなんて出さないし」「カタチは(だいたい)同じだし」と自分に言い聞かせることができたなら、乗る場所と機会を選ぶリアルスーパーカーを買った場合よりも、むしろ幸せになれる可能性は高い。
特にロータス エヴォーラはスーパーカー“的”ゆえ、納得しやすいだろう。
対策2:「買えるスーパーカー」の購入に人生を賭けてみる
ロータス エヴォーラなどのスーパーカー“的”な一台で己を納得させるのも悪くはないが、「結局オレは本当のスーパーカーが買えなかった……」という後悔が人生に付きまとってしまうリスクはある。
その長く尾を引きかねないリスクを排除したいなら、やはり本当のスーパーカーを買うしかないだろう。
とはいえ、本当のスーパーカーの価格は前述のとおり軒並み爆騰しているが、「買える相場のスーパーカー」がなくなってしまったわけではない。
例えばそのうちのひとつが、最高出力430psのV8をミッドに搭載する「アウディ R8」だ。こちらであれば、おおむね総額800万円前後という価格にて中古車を購入可能で、その購入に際し超長期ローンを組むとすると、月々の支払額は約6万7000円になる計算だ。
また、シザーズドアではないのが残念ではあるが、怒涛のV10ユニットをミッドに搭載する「ランボルギーニ ガヤルド」も、R8よりは少々お高くなってしまうものの、それでも昔のフェラーリ中古車とだいたい同じ総額1000万円前後で検討可能。
そして超長期ローンを組むならば月々約8万7000円、つまり「痛いが、ど根性でなんとかならなくはない水準」でまとめることができる。
もちろん月々7万円近くや9万円近くのローンを10年間も抱えるというのは「人生をかけた一大事業」にもなってしまう。もしも生半可な覚悟で「いつかはスーパーカー!」と言っているなら、やめておいたほうがいい。だが人生を賭ける覚悟があるならば、トライする価値はある。
●アウディ R8(初代)ローンシミュレーション
・車両総額:7,900,000円
・頭金:900,000円
・借入額:7,000,000円
・支払回数:120回
・ボーナス返済:なし
・金利:3.0%
・毎月支払額:67,593円
●ランボルギーニ ガヤルド ローンシミュレーション
・車両総額:11,000,000円
・頭金:2,000,000円
・借入額:9,000,000円
・支払回数:120回
・ボーナス返済:なし
・金利:3.0%
・毎月支払額:86,905円



























コメント
コメントの使い方