日本では走っている姿をあまり見ないヒョンデのクルマたち。韓国車の応援的な意味も込めて今回コンパクトなBEVのインスターに試乗してみたら性能にビックリ!! 運転のしやすさはもちろんのこと運転支援や装備も充実していて日本にみんなにも体感してもらいたい仕上がりになっていたぞ!
文/写真:国沢光宏
【画像ギャラリー】可愛らしいデザインが最高にイイな!! 想像超えの走り「ヒョンデ インスター」をギャラリーでチェック(15枚)画像ギャラリー回生ブレーキが運転のしやすさに!
ウチから一番近いコストコに隣接して『ららぽーと新三郷』というショッピングモールがあり、5月下旬にヒョンデは小さいショールームをオープンさせた。インスターを展示してあります。以来、4回ほどコストコへ行ってるのだけれど、ヒョンデのショールームに人が入っているのを見たことない。物量作戦を展開するBYDに対し、ヒョンデは少し押され気味に見える。
こうなるとクルマ好きの血が騒ぐ。日本車も黎明期は欧米のメディアに応援してもらった。クルマを買う買わないはユーザーの自由だけれど、ある程度は話題にしてあげたい。かといってインスターの広報車を借りて試乗レポート書いたって読む人は少ないと思う。そもそもペイドパブみたいになっちゃう。ということで自分も楽しみたいから、いつか走ってみたかった風光明媚だと聞く朝鮮半島の東海岸に行くことにした。
ヒョンデ・ジャパンにリクエストしたら試乗車を用意してくれるという。インスターには何度か乗っているけれど、考えてみたら限られた時間&場所でした。今回最短で1000km/3日間。長く過ごせばクルマの実力の90%くらい解ります。つや消しカーキ色のインスターをソウルのホテルの駐車場で受け取った時は、エアコン掛けた状態で航続距離403kmと表示されていた。電池容量49kWhでそんな走るのね!
WLTCモードの航続距離は458kmである。どこかで見た数字だと思ったら、62kWh積む私の初期型リーフe+と同じでした。電池容量が20%くらい少ないのに同じ航続距離という理由は後で判明する。目的地は東海岸。高速道路を避け、いきあたりばったりで東へ向かう。以前乗った時は良い季節だったけれど、今回は日本と同じく猛暑。試乗車は最上級グレードだったのでコンパクトカーながらシートベンチレーション付き。涼しいです。
走り出してすぐ「あれれ?」だったのが、満充電なのに回生ブレーキ利くこと。日本勢は電池容量をフルに使い切っているため、満充電にすると回生制動利かない(発電した電力を貯める場所無いから)。したがって電池容量90%くらいになるまで電費悪い。インスターは表示だと100%になっているが、フルに使い切っていないようだ。これなら毎日満充電しても電費を落とさずに済む。
アクセル戻した時の回生はパドルで4段階から選べる。私はアクセル戻した時に電車のような完全空走を好むけれど、そいつも選べます。さらにアクセル戻すと停止までできる強力な回生を好む人が居る。4段階の「最強」にすれば停止までする。これまた日本車のメーカーに何度もリクエストしている制御なのだけれど、実現していない。回生の制御は文句無しです。
BEVとしての性能は申し分なし
いろんな道を走ったが、クルマの仕上がりは軽自動車やAセグというより、ヤリスなどBセグのクオリティである。前述のシートベンチレーションやオーディオの質はCセグ級。ボディ剛性高く、乗り心地フェチの私でも納得できるレベル。フル協調ブレーキのタッチは普通の油圧ブレーキかと思えるくらい自然。けっこうな「やられた!」感を受けた。トドメが電費の良さ。気温35~40度の中、エアコン付けて8km/kWh中盤をキープ。
リーフだと6.5~7km/kWh。SAKURAで8kn/kWh前後といったイメージ。航続距離を伸ばそうとすれば電池をたくさん積むという流れだけれど、電費の追求も重要だと思う。急速充電性能だけれど、これまた良い。100kW器を使い残量10%から急速充電してみたらコンスタントに75kWくらいで入って行く。30分で35kWh分充電出来た。電費8.5km/kWhとすれば300km走れちゃう。1回の充電で700kmの足を持つワケ。
便利だったのがADAS機能。アダプティブクルコンやレーンキープなどは当然として、カメラを使った駐車時のアシスタント機能が秀逸。クルマの周囲が見えるし、ハンドル切った時のガイドライン表示や、車両の下側が透明になる高額クロカン4WDのような表示もしてくれる。その気になれば液晶表示だけでバック出来るほど(そうはいっても自分の目で確認しましょう)。
3日間試乗しても「なんでららぽーと新三郷のショールームに人がこないのか?」とは思わない。やはり日本人は韓国車を見ないようにしているような気がする。『全日本安請け合い連盟上級会員』としては、もう少し応援したい気持ちになってきた。参考までに書いておくと、インスターのWebに私のインタビューが出ているけれど、完全ボランティアです。今回も同じ。
インスターについちゃほとんど触れていないものの、楽しい楽しい韓国ドライブのレポートは私のWebでどうぞ!



















コメント
コメントの使い方先行予約で2ヶ月インスター乗ってますが、韓国車の記事となると、姑みたいなアンチが必ず現れるんよね…。呼んでないから!
つーても、日本人は心情的に韓国車は買わないわなぁ
物理ボタンいっぱいなのは良いけど、写真で見ても分かるような安いプラモみたいな低クォリティっぽいのも気になる