日本の高級ミニバン市場を切り拓き、一時代を築いた日産「エルグランド」。ジャパンモビリティショー2025では、その新型モデルの全体像が初めて公開されたが、同日、新型をベースとする「エルグランドAUTECH」のティザー画像も公開され、大きな注目が集まった。
現行エルグランドといえば、エルグランド本来の完成度の高いパッケージをベースに、専用デザインと上質な仕立てで特別感を高めたモデル。走りや使い勝手は標準車の安心感を維持しつつ、所有する満足感を重視した点が大きな魅力といえる。新型登場を前に、現行「エルグランドAUTECH」がどのような存在であったのか、その魅力を改めて振り返ろう。
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:NISSAN
【画像ギャラリー】新型ではどうなる!?? 現行モデルの日産「エルグランドAUTECH」(12枚)画像ギャラリーAUTECHとは何者か 日産純正カスタムが目指す「プレミアムスポーティ」
AUTECHは、日産のカスタマイズ部門である「日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社(以下、NMC)」が手がける純正カスタムブランドだ。量産モデルに付加価値を与えた特別仕様車をラインアップし、「Premium Sporty(プレミアムスポーティ)」をコンセプトに掲げている。単なる装飾にとどまらず、デザインや素材選定、さらには乗員の体験価値にまで踏み込んだ仕立てが特徴だ。
AUTECHモデルには、特徴的なブルーのボディカラーやシルバーのアクセントライン、専用エンブレムが与えられ、標準モデルとは明確に異なる世界観を構築されている。独特の風格と上質感を兼ね備えた純正カスタムブランドとして、ファンやエンスージアストから長年にわたり支持を集めてきた。
毎年11月には、創業の地・湘南で「AOG 湘南里帰りミーティング」と呼ばれるファン交流イベントを開催。会場には、数百台規模で新旧のAUTECHモデルが集結し、オーナー同士が交流の場となるほか、NMC が手がけるAUTECHやNISMOのカスタムカーも一堂に会する。デザイナーやエンジニアと直接言葉を交わせる点も、このイベントならではの魅力だ。
量産ミニバンの枠を超えた、AUTECHならではの外装表現
そんなAUTECHが手がけた現行エルグランドAUTECH最大の特徴は、やはりその外装だろう。太陽光が波に反射する様子をモチーフとしたダーククロム仕上げのフロントグリルをはじめ、さざ波をイメージしたメタル調フィニッシュのプロテクター類、専用デザインの18インチアルミホイールを装備。量産ミニバンにありがちな大人しさを払拭し、堂々たる存在感を放つ。
AUTECH専用のシグネチャーLEDも印象的だ。夜間においても高い視認性と個性を両立しており、こうした外観上のつくりこみは、単なるオプション装飾ではなく、AUTECHのブランド哲学に基づいた表現といえる。
さらに、湘南・茅ヶ崎の海と空の色をモチーフとした専用色「AUTECH BLUE」も、落ち着きのある大人の風格を強調してくれる。標準モデルとは明確に異なる色調は、街中でも自然と視線を集め、オーナーのこだわりをさりげなく主張する仕上がりだ。このオーテックブルーは、モデルごとにわずかに色味が調整されており、ボディに映り込む光や陰影まで緻密に計算されている。














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