追浜工場はまだまだやる!! 消えたかと思えた新型キックス生産が実現するかも!?

追浜工場はまだまだやる!! 消えたかと思えた新型キックス生産が実現するかも!?

 2027年度末で車両生産を終えることになった日産の追浜工場。すでに火が消えたかのような報道がなされているが、まだまだ明るい話題もありそうだ。どうやらベストカーWebがかねてから念じてきた「追浜産キックス誕生」が、実現しそうな気配なのだ!

文:ベストカーWeb編集部/写真:日産、ベストカーWeb編集部

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追浜生産終了でキックスも消えたかと思ったが……

日産の追浜工場。キックスの希望も消えたと思ったが……
日産の追浜工場。キックスの希望も消えたと思ったが……

 7月15日、クルマ好きに衝撃を与えた日産・追浜工場の生産終了のニュース。ベストカーWebはこれまで「追浜でキックスを作ってくれ!」と願ってきただけに、この期待も「積んだ」と思えた。

 ところがその後の情報を追い続けてみると、驚く知らせが飛び込んできた。追浜工場の生産終了まではまだ2年以上ある。その間に追浜でキックスの生産を立ち上げ、九州工場に生産を移管するギリギリまで、追浜製キックスを作ろうという動きがあるのだ!

パワーユニットも車台も、キックスと追浜は相性がいい!

アメリカ大陸で発売されている新型キックス。こいつを追浜で生産だ!
アメリカ大陸で発売されている新型キックス。こいつを追浜で生産だ!

 改めて経緯を整理しておきたい。日産は2025年2月、タイにある2つの工場を閉鎖すると発表した。この工場ではアルメーラ(ティーダラティオ)やナバラ(ピックアップ)、テラ(ナバラベースのSUV)を生産しているのだが、日本向けの重要モデルも作っている。それがキックスだ。

 そのキックスの生産拠点が閉鎖になれば、日本市場にも大きな影響が出る。ベストカーWebが記事を書いたのも、それが理由だった。キックスはアメリカ大陸ではフルモデルチェンジを遂げて新型が売られているから(こちらはメキシコ製)、この新型への切り替えを移管のタイミングとすればいい。

 追浜では現在ノートとノート オーラが生産されている。最近まではリーフも作られていたが、リーフは新型への切り替えに伴い栃木工場へと生産移管された。

 追浜工場の生産ラインは1本のみだが、キックスはノート/ノート オーラと同じCMF-Bプラットフォームを採用しているため、混流生産も問題ないはずだ。

 ベストカーWebは「どうせキックスを作るならエンジンはe-POWERで」とも書いた。現在アメリカで売られている新型はガソリンモデルのみ。しかしこれも追浜ならハードルは高くない。現行生産車であるノート/ノート オーラがe-POWERモデルなのだから。

「えー英国製キャシュカイが初搭載する第3世代e-POWERじゃないの?」という声も出そうだが、その可能性は低そう。キックスの大きな魅力は「手頃な価格」であるから、新型ユニット搭載のようなコストアップ要因は吸収しきれない。ここは現行キックスと同じ第2世代e-POWERを搭載するのが吉だ。

手ごろな価格を実現するには「e-POWERなし」の設定もあり?

北米仕様キックスのインテリア。モノリス状のインパネでぐっとモダンに!
北米仕様キックスのインテリア。モノリス状のインパネでぐっとモダンに!

 唯一気になるのが価格だ。繰り返しになるが、日本にはヤリス クロスというコンパクトSUVの「巨人」がいるため、このヤリス クロスとあまりにかけ離れた価格設定では勝負にならない。サイズ的にキックスのほうがやや大きいことを考慮しても、250万円程度の値付けが必要ではなかろうか。

 ところが実際の価格を見てみると、北米キックスはベースモデルですら2万1830ドル(約320万円)。この価格をそのまま日本市場に当てはめることは厳しいように思える。

 ひとつ妄想が許されるなら、やむを得ずガソリンモデルを併売するのはどうだろう。北米モデルと同じ2L直列4気筒ではコストダウンが厳しいから、先代(2代目)ノートが北米向けに積んでいたHR16DE型1.6Lユニットを用いるのだ。パワーや燃費、環境性能面は奮わないだろうが、新型キックスはエクステリアが相当かっこいいから、一定の需要はあると思われる。

 いずれにしろ、新型キックスがお預け状態となっている今の日本市場は非常に残念。あのカッコイイ姿がいち早く日本の道を走るためにも、追浜生産に夢を託したい!

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