最近では整備士の人手不足がとくに嘆かれます。次世代の整備士をどのように養成していくべきか? いや、そもそも自動車整備士にどのようなイメージを持っているだろうか? 2025年7月、関東工業自動車大学校は調査を行いました。
文:ベストカーWeb編集部/画像:PRTimes、Adobe Stock(トビラ写真=kunakorn@Adobe Stock)
クルマ・バイク好きは半数以下!?
自動車整備士を養成する関東工業自動車大学校が、中学生・高校生の保護者107名を対象に自動車整備士に関するイメージ調査を行いました。
結果を見ると、子どもたちがクルマやバイクに「興味がある」と回答した保護者は全体の半数以下。「お子さまは車たバイクに興味があると思いますか?」という項目に対し、「とてもある」「まあまあある」と回答した層はあわせて43.9%という結果がでています。
「あまりない」・「まったくない」は56.1%にのぼり、特に女子では「まったくない」という回答が圧倒的。一方で、関心を持っている層のなかには、「普段からクルマの動画をよく見ている」「父親と一緒に整備をしている」といった事例があることも報告されています。
経験の有無がやはり重要か
注目すべきは、「ものづくりや機械いじりに触れる機会はありますか?」という設問への回答です。
「まったくない」「ほとんどない」が64.5%を占め、家庭内でも機械との接点が減っていることが浮き彫りに。この結果に対しては、都市部ではDIYをする機会なども少なく、子どもたちが工具や機械に触れることがなくなってきているのではないかという分析もでました。
逆に、全体の35.5%に当たる「ときどきある」「よくある」と回答した人は、クルマ・バイクに関心を持っている子が多いという傾向があり、そのなかには「ラジコンを一緒に改造した」「自転車を自分で直した」といった経験を持つ子もいるようです。
イベントへの関心は高い!?
こうした結果から、クルマ・バイク・機械・ものづくりへの関心度の低さが危惧されますが、「休日に親子で体験できる「クルマ関連イベント」があれば参加したいと思いますか?」の項目では、約55%の家庭が「ぜひ参加したい」「興味はある」と答えています。
保護者目線としては経験+知識が得られるイベントが人気?
また、参加したい内容については、「運転シミュレーター体験」が最も高評価で64.4%。次いで「カスタム・ペイント体験」、「学校見学+整備体験」、「タイヤ交換やオイル交換の体験」といった結果に。実際に身をもって体験できるものに関心を持つかたが多いようです。
意外なことに、人気が集まらなかったのは「サーキットの体験」。回答数は1名で1.7%という結果に。これは、「プロ整備士とのトーク」が「タイヤ交換やオイル交換の体験」と同率の結果ということから、ひょっとしたら直接手を動かすだけでなく、知識欲も満たせる体験が求められているのかもしれません。




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