暑さのダメージを受けた愛車が秋の気温変化でトラブルが起きやすくなるこの季節。「バッテリーが急に弱る」「ライトが暗く感じる」「ワイパーゴムが切れる」などのトラブルは意外と身近。秋に行うべきクルマのメンテナンスを整理し、長距離ドライブや冬を迎える前に備えておきましょう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobe Stock(トビラ写真:Kesuku@Adobe Stock)
秋に起こりやすいトラブルとその原因
ようやく、涼しくなってきましたね。“夏の疲れ”を感じやすくなる季節でもあります。気温変化や湿度の乱れ、紫外線や負荷の蓄積などが重なり、小さな不具合が大きなトラブルにつながることも。そこで今回は、「秋に起こりやすいクルマトラブル」と、それを防ぐための具体的なメンテナンス項目を、プロ視点・編集部の経験を交えて解説していきたいと思います。
まずは、秋に入り、起こりやすいトラブルにはどんなものがあるか、また、それがなぜ起きやすいか、原因と背景を整理しておきましょう。
■バッテリー上がり/始動不良
秋の朝晩の冷え込みや寒暖差があるとき、渋滞やアイドリングが多い運転時に起こりやすい。原因および背景としては、夏場のエアコン使用や、頻繁な停止・低回転運転で発電量が不足し、バッテリーが疲れている。さらに、暑さで劣化した内部が気温低下で性能を発揮できなくなる
■タイヤのトラブル(空気圧低下・ひび割れ・パンク)
朝夕の気温低下で空気圧が下がる、夏の強い日差しでゴムが劣化、長距離ドライブ前後で起きやすい。原因および背景としては空気圧が不適切だと偏摩耗、燃費悪化や事故リスク。UV・熱・路面ダメージでゴムにひび割れが生じ、耐久性・グリップ力低下する
■ライト、電装機器の不具合
日没時間が早くなってきたり、夕暮れが濃くなる時期、視界悪化時に起きやすい。原因および背景としては、ワイパーゴムが紫外線・熱で硬化・ひび割れ、ウォッシャー液不足で視界不良、ウォッシャー液・パイプが詰まる・凍結する可能性も
■ワイパー劣化・ウィンドウ・ウォッシャー液の問題
起きやすいのは秋雨・夜露・冷たい朝露が増える時期。原因および背景としては、ワイパーゴムが紫外線・熱で硬化・ひび割れ、ウォッシャー液不足で視界不良、ウォッシャー液・パイプが詰まる・凍結する可能性もあり
■エアコン・エアフィルター・車内のカビ・臭い
夏の終わり→湿度高め→気温差あり→使用頻度は下がるが、使い始めるときに不具合に気づく。原因および背景としては、夏に蓄積したホコリ・花粉・湿気がエアフィルター・内装に残っていると、カビ発生・臭いや効きの悪さを招く。室内環境の劣化
JAF(日本自動車連盟)が公開しているロードサービスの出動理由データでも、9〜10月におけるバッテリー関連・タイヤのトラブルが上位に来るという実例があります。 また、暑さで受けたダメージは“見えにくい疲れ”として蓄積しており、秋になってから症状が出始めるケースが多いのも特徴です。
秋にしておきたい5大メンテナンス項目
では、“秋の予防的ケア”として特におすすめするメンテナンス項目を5つ、具体的に紹介します。費用感・手順・チェックポイントも交えて、読者の皆さんが「自分ゴト」として実行できるようにします。
1:バッテリーの点検とケア
■なぜ大切か?
バッテリーは見えない部分で劣化が進むため、異変に気づくタイミングが遅れがちです。秋の冷え込みにより、始動時の負荷が増えるので、「この夏、エアコンを使いっぱなしだった」「頻繁に短距離運転をしていた」というクルマは要注意です
■主なチェックポイント
・バッテリーの製造年月日→2~3年を過ぎているなら交換検討
・端子の汚れ・緩み・酸化→きれいにし、しっかり固定
・電圧のチェック→自分で電圧計があれば確認、ない場合は整備工場へ
・エンジン始動時のセルの回り方→力弱さ・異音があれば警戒サイン
■実践アクション
・外部充電で軽いメンテナンス
・カー用品店で「バッテリー点検パック」を利用する
・交換する場合、純正品か信頼性の高い互換品を選ぶ

バッテリーチェッカーの診断が要充電となっていれば、パルス充電器で充電しておくのがいいでしょう。バッテリーの寿命の90%はサルフェーションが原因といわれており、パルス充電を定期的に行なうことで、サルフェーションを徐々に解消させ、物理的に壊れるまでバッテリーを使うことができるともいわれています。
2:タイヤのチェック・空気圧調整・必要なら交換
■なぜ大切か?
タイヤは路面との唯一の接点。安全性・乗り心地・燃費のすべてに関わります。秋は気温が低くなり、空気圧が自然に下がる時期。さらに夏の紫外線・熱によるゴム劣化も進んでいます
■主なチェックポイント
・残り溝の有無/スリップサインの確認。視認しにくい雨天時にはグリップ低下につながる
・側面のひび割れの有無。ゴムが硬くなっていたり、亀裂があれば要交換
・空気圧チェック → 朝イチが望ましい。適正値は車のドア内ラベルや取扱説明書で確認。気温5〜10度下がると、10〜20kPaくらい下がることも
・タイヤの製造週数もチェック。年数が経っていると、溝や見た目ではわからない劣化が進んでいる可能性あり
■実践アクション
・長距離ドライブ前にプロで点検・ローテーション
・スタッドレスタイヤ装着車は交換準備を見越してタイヤ保管状態をチェック
・タイヤ空気圧モニタリング(TPMS)が付いている車両は、警告を見逃さず点検










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