ライフスタイル的にはシンプルを好みそうなイメージのあるフランス国民。しかしフランス車はシンプルな中にも、ひとクセありそうなクルマが目立つ。食とワインを愛するフランス国民が愛したフランスの「国民車」はどんなクルマだ!?
※本稿は2025年9月のものです
文:南陽一浩/写真:シトロエン、プジョー、ルノー ほか
初出:『ベストカー』2025年10月10日号
Bセグメントが優勢だがコンパクトEVも健闘
第二次大戦以前も国民のなかにクルマは存在していたが、本格普及は1947年に市販されたルノー 4CV、そして1949年のシトロエン 2CVから。それぞれRRにFFとレイアウトは真逆だった。
1960年代〜1970年代にフランスの大衆車は上下2クラスに分かれ、ルノーがR4とR5、シトロエンがディアーヌとアミ6に派生し、欧州CセグとBセグの素になった。
ところが204/304の時代は後塵を拝していたプジョーが、1980年代、205で大ヒット。以来、機能装備も安全性も向上し続けた欧州Bセグはここ十数年ほぼ毎年、欧州全体でCセグを押さえて最大ボリュームゾーンに。
つまり長年、欧州車ベストセラーだったVW ゴルフをおさえ、ひと回り小さなルノー クリオとプジョー 208がシノギを削る。
原子力発電が強いフランスはEVトレンドの発信地でもあり、ルノー5 E-テックが最新の欧州COTY車であることも忘れてはならない。

















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