豊田章男会長がトヨタ、レクサス、GRに続いてダイハツのマスタードライバーに就任した。「おもろいダイハツにしたい」と豊田章男会長は語るが、「おもろいクルマ」には次期コペンやミライースターボも入っているはず。ダイハツが劇的に変わるぞ!
文と写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】マジ!? 豊田章男会長のダイハツの名刺を見て!(5枚)画像ギャラリーダイハツの星加宏昌副社長からのラブコールに応えた
京都駅ビル芸術祭が開催された10月14日、ダイハツの星加宏昌副社長と中川木工芸の中川周士氏が「匠」をテーマにトークショーを行った。そこに豊田章男会長が飛び入り参加。軽トラ話や豊田章男会長がダイハツの試作車をテストコース半周で壊したエピソードで盛り上がったあと、星加副社長が豊田章男会長にマスタードライバーへの就任を要請したのだ。
唐突に思えるかもしれないが、豊田章男会長は昨年1月トヨタグループビジョン説明会で不正問題に揺れたダイハツ、日野、豊田自動織機にマスタードライバーをつくるよう提案していた。
そして、良品廉価なクルマづくりが得意なダイハツではあるが、電動化が進むなかで、コモディティ化を避け、お客様から選ばれる個性のあるクルマづくりを目指すことが、生き残りのカギとなっていく。そのためには豊田章男会長という大きな柱が必要という結論になったのかもしれない。
ただ、豊田章男会長の胸の内を想像するに「ダイハツの社員を元気にしたい」そんな想いが強かったことが1番の就任の理由だろう。
豊田章男会長が目指す「おもろいダイハツ」
東京の人々にとって「おもろい」というと面白いという意味に取ってしまうが、大阪や関西では面白いという意味に加え、「ワクワクする」とか「魅力的だ」といった意味も込められる。つまり「おもろいダイハツ」とは「ワクワクするダイハツ」、「魅力的なダイハツ」となる。そう考えると我々クルマ好きにとっての主役はきっと次期コペンやミライースターボになるはずだ。
あまり知られていないが、ダイハツにはDGR(ダイハツ・ガズー・レーシング)という開発部隊がいて、トヨタの下山テストコースなどでトヨタ・ガズー・レーシングと一緒に仕事をしている。今回の豊田章男会長のマスタードライバー就任を何より喜んでいるのは彼らだろう。
豊田章男会長の指南を直接仰ぐことができれば、ダイハツ社内での彼らの存在感も大きくなり、開発に弾みがつくはずだ。
例えば2026年8月末に生産が終了してしまうコペンだが、次期モデルはDGRによってしっかりと開発中とされ、マスタードライバーのモリゾウさんが鍛えれば凄いスポーツカーになるはずだ。
国沢光宏氏が全日本ラリーやラリーチャレンジに出場しているミライースターボは商品化が加速されるはずで、「ミライースGR SPORT」のようなモデルの誕生も期待できる。
さらにクルマを鍛え、人を鍛えることを目的にモータースポーツ活動が活発となり、素のミライースのワンメイクレースなどが開催されるかもしれない。
考え始めたら「おもろい」が止まらない! 変わるダイハツに注目だ。







コメント
コメントの使い方マスタードライバーとしての章男氏の注文・要望は、宮崎駿の却下や任天堂のちゃぶ台返しばりに、企業によってはパワハラ扱いされそうなほど無理難題です。
しかしGRは精鋭で技術と経験とプライドの集まりなので、なにくそ!の精神で解決までリトライを繰り返せた。それ無しで今の傑作車たちはありません。
ダイハツがGR並みの反骨精神、どんな無茶と思えるものにも諦めずやり続ける能力、もっているといいのですが・・・