「もうこのクルマも寿命かな……」と思った時、新車のような走りを蘇らせるメンテナンスがあるとしたら? 今回は、見た目が劇的に変わるわけじゃないけど、劣化していれば交換で確実に変化を感じられるパーツを紹介する。
文/山口卓也、写真/写真AC
【画像ギャラリー】新車時の輝きを取り戻そう!(6枚)画像ギャラリーエアエレメント(エアフィルター) 1年ごとに交換
快調なガソリンエンジンに必要な3つの要素が「良い混合気、良い火花、良い圧縮」。
このうち、ガソリン+空気を「混合気」と呼び、混じりもののない良い混合気を作るために必要なのが空気をきれいにするエアエレメント。エンジンに良い混合気を供給するために非常に重要なパーツだが、まめに交換していない人は意外と多い。
エアエレメントは空気を濾過する役目を持ち、外部から異物の混じった空気を取り込むたびに目詰まりを起こしていく。目詰まりを起こしたエアエレメントでは適正な空気量をエンジンに入れることができず、エンジンは不完全燃焼を起こしてしまう。
以前、筆者は台風の時に愛車を運転し、その後、交換を想定してエアエレメントをチェックした。すると、交換前のエアエレメントに細かく砕けた葉っぱや汚れがヒダの間にびっしりと詰まっていて驚いたことがある。そして部分的にエアエレメント自体が破れていた……。
エアエレメントを交換すると、不完全燃焼のエンジンを無理に回そうと無駄にアクセルペダルを踏むことがなくなり、交換前より燃費は向上(というか元に回復)する。
また、目詰まり時に感じていた「アクセルを多めに開けないと新車時のような加速感がない」ことが改善され、パワーアップ(というか元に回復)する。
さらに、目詰まりしたエアエレメントではエンジンが不完全燃焼となり、ススやカーボンが溜まる原因に。エンジンの寿命にも影響を与えるし、エアエレメントが部分的に破れている状態ではエンジン内に異物が入り、エンジン寿命は大きく低下することを知っておきたい。
プラグコード 10万kmごとに交換
快調なエンジンに欠かせない要素「良い火花」。このためにプラグ交換をする人は多いが、意外と見過ごされがちなのが消耗品であるプラグコード。
以前、古い15万km程度走行した軽トラを購入した時、アイドリングがバラつく感じがあり、プラグやエアエレメントを交換したが症状は改善せず。夜間にエンジンを見てみると、なんとプラグコードから青い火花が……。
というわけでプラグコードを交換したら即解決! プラグコードはしっかりとプラグに装着されていたので、挿し込み不良ではなくプラグコード自体が劣化していたのだろう。
プラグコードに不備がある場合に起こる症状としては燃費低下、アイドリング不安定、加速がギクシャクする、オーディオにノイズが入るなどがあり、そのまま放置すると最悪の場合はエンジンがかからなくなることも。
交換自体は難しくないが、注意点は挿し込み位置を間違えないことと「カチッ」と音がするまでしっかりと挿し込むこと。そして挿し込み位置を間違えないために必ず1本ずつ作業すべき。
また、プラグも同時に交換する場合はプラグホール周辺のゴミや水分などの異物をエアブローなどでしっかり飛ばしておくこと。エンジン内に異物が入るとエンジンが大きなダメージを負うことになる。
燃費低下、アイドリング不安定、加速がギクシャクするなどの症状の場合、イグニッションコイルに問題がある場合も。こちらも自身での交換は難しくないので挑戦してほしい。








コメント
コメントの使い方新車でプラグコードな車ある?
ダイレクトイグニッションじゃない?
良い記事ですね。チェックして問題点だけでもケアすれば改善大きいです。
サスのブッシュなんて鉸めや締直し作業ついでに交換すれば、新しい車でも大幅改善する代表格です。
ショックアブソーバーは国産N,S社純正は記事通り、近年のT,H,M社純正なら20万kmでも問題なし。一方、社外車高調だと10万どころか5万kmで劣化も多いです。