「技術の日産」が本気出してきた!! 第3世代e-POWERが実燃費26.6km/L!! 欧州で証明した底力

「技術の日産」が本気出してきた!! 第3世代e-POWERが実燃費26.6km/L!! 欧州で証明した底力

 欧州で日産の第3世代e-POWERの実力が証明されつつあります。現地で絶大な影響力を持つドイツの自動車連盟「ADAC」の燃費テストで、新型キャシュカイ e-POWERが5.4L/100km(18.5km/L)を記録。さらに、英国縦断の実走行では3.76L/100km(75MPG、26.6km/L)という低燃費を達成しました。速度域の高い欧州市場で、e-POWER車がこれほどの実力を示した点は大きな意味があります。

 欧州で実証された第3世代e-POWERの実力をご紹介しつつ、日本での進化ポイントについて考えてみたいと思います。

文:吉川賢一/写真:NISSAN

【画像ギャラリー】実燃費約26.6 km/Lを達成!! 第3世代e-POWER搭載する欧州日産のコンパクトSUV「キャシュカイ」(24枚)画像ギャラリー

欧州で証明! 第3世代e-POWERはここまで進化した

 2025年10月、日産は、ドイツの自動車消費者団体「ADAC(Allgemeiner Deutscher Automobil-Club e.V.)」による燃費テストにおいて、第3世代e-POWERを搭載するSUV「キャシュカイ」が5.4L/100km(18.5km/L)という公式燃費を記録したことを明らかにしました。

 このADACによるエコテストは、単なる型式認証ではなく、実車重量や実使用燃料、エアコン・ライトONなど実走行に近い条件を再現したうえで、シャーシダイナモ上で計測する試験であり、カタログ値よりも厳しく、実走行により近い検査方法。実用性能を判断する材料として欧州では高い信頼性を持っています。

 実燃費においても、日産は2025年8月、新型キャシュカイが英国本島縦断ルートの走破において、75 MPG(3.76L/100km、約26.6 km/L)を達成したと発表。イングランド南西端のLand’s End(ランズ・エンド)からスコットランド最北東端のJohn o’ Groats(ジョン・オ・グローツ)まで、837マイル(1,347km)という距離を無給油で走破し、なお約100マイル(160km)ぶんの燃料が残っていたといいます。

 この「Land’s End to John o’ Groats」は、2007年に初代キャシュカイのディーゼルモデルが同ルートを走破した際は、67.35MPG(4.2L/100km、約23.8 km/L)を記録した実績があります。18年を経て、燃料タンク容量を10L減らしたe-POWER車が、低いエンジン回転数で高速巡行できるディーゼルモデルの燃費を上回ってみせたことは、第3世代e-POWERの抜本的な進化を象徴しています。

 日産は、この第3世代e-POWERについて、「初代e-POWER比で燃費を20%向上させ、高速走行時の燃費については、第2世代e-POWER比で15%の改善を達成する」としていましたが、実際、2024年4月時点の従来型キャシュカイe-POWERのWLTP燃費は5.1~5.3リットル/100km(約18.9~19.6km/L)でしたが、2025年6月に登場した新型キャシュカイe-POWERでは4.5L/100km(約22.2km/L)と+13.2~17.4%の燃費向上を実現。設計値上も性能目標を見事達成しています。

2025年6月に発表となった新型キャシュカイ。第3世代e-POWER搭載の第1号となった
2025年6月に発表となった新型キャシュカイ。第3世代e-POWER搭載の第1号となった
新型キャシュカイのインテリア。質実剛健としたインテリアデザインだが、ツイン液晶ディスプレイやコンパクトにまとめられたスイッチなど、使い勝手は以上によさそうだ
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