年末の大掃除といえば、家やクルマをきれいにするのが定番ですが、物価高が続くなかにあっては「お金の大掃除」もやっておきたいところ。とくに、毎年なんとなく更新してしまいがちな自動車保険は、ぜひとも見直しをしておきたいところです。
近年は、インターネットで手軽に加入できる「ダイレクト型」の自動車保険も広がり、補償内容や価格の違いに興味を持つ人も多いでしょう。では、従来の「代理店型」と「ダイレクト型」では、実際どれほど差があるのでしょうか。ここでは、2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格をもつ筆者が、両者の違いと選び方をご紹介します。
文:yuko/アイキャッチ画像:Adobe Stock_mapo/写真:Adobe Stock、写真AC
【画像ギャラリー】クルマ乗りの年末大掃除はまず“お金”から! 自動車保険「代理店型」と「ダイレクト型」でいくら違う?(7枚)画像ギャラリーダイレクト型が安いのは「経費」が抑えられるから
まずは、自動車保険の「代理店型」と「ダイレクト型」の違いを整理しましょう。
「代理店型」とはその名の通り、代理店を通じて契約するもの。代理店の担当者が手続きをサポートしてくれるため、保険の知識がなくても必要な補償を選びやすいのが大きなメリットです。
一方の「ダイレクト型」とは、インターネットなどで加入者が保険会社と直接契約を結ぶもの。自動車保険に限ったことではないですが、保険料は保険金支払いの財源となる「純保険料」と、保険会社が保険制度を運営していくための経費となる「付加保険料」で構成されています。純保険料は、同じ補償内容であれば、どの保険会社と契約しても差はあまりなく、保険料の違いのほとんどはこの付加保険料の違い。
ダイレクト型は、代理店を介さないことで保険料に含まれる付加保険料(=事業運営コスト)が抑えられるため、同じ補償内容でも代理店型よりも保険料が安くなる傾向があるのです。保険料が安い=補償の内容が十分ではないなどと考えがちですが、ダイレクト型と代理店型の違いによって、事故対応や補償の質が極端に落ちるわけではありません。
ダイレクト型のなかでも、大手保険会社が運営するダイレクト型(三井ダイレクト損保、東京海上ダイレクトなど)と、そうではない独立系ダイレクト型(SBI損保、アクサダイレクトなど)とでは価格差があり、大手ダイレクト型は、独立系ダイレクト型よりも、代理店型との価格差が少なくなる傾向があるようです。
一般的には10~30%ダイレクト型のほうが安くなる
では、代理店型とダイレクト型でどれほど保険料が違うのでしょうか。保険料(主に付加保険料)の設定は、損害保険会社の営業戦略や会社の規模、経営方針などによって異なるため一概にはいえませんが、一般的には10%から30%ほどダイレクト型のほうが安くなるといわれています。
たとえば、「年齢50歳程度でゴールド免許、一般的な乗用車で本人配偶者限定、年間走行距離7,000km・車両保険あり」という標準的な条件の場合、代理店型(大手損保)では6万円から8万円程度になることが多いと思いますが、これが大手ダイレクト型の場合は5万円〜7万円程度、独立系ダイレクト型になると4万〜6万円程度となることが多いと思われます。
試しに、筆者の会社が所有する車両で、現在加入している代理店型の年間保険料(約5万円)を独立系ダイレクト型で簡易見積もりをしてみたところ、約3.5万円という結果になりました。その差は約30%にもなります。










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