現行型プリウスに続く、トヨタのクルマ構造改革「TNGA」を採用した第2弾として2016年12月に登場したのが「C-HR」。車名のC-HRは「Compact High Rider(コンパクトでリフトアップされたプロポーション)」、「Cross Hatch Run-about(ハッチバックのような気持ちのいい走り)」といった2つの言葉が由来で、高い走行性能を追求したコンパクトSUVだ。
キーンルックやアンダープライオリティといったトヨタ独自のエモーショナルでアグレッシブなデザインそして、高い走行性能などがユーザーに支持され、2017年4月の新車販売台数(登録車)で第1位に輝くだけでなく、2017年SUV新車販売台数第1位に輝くなど大ヒットした。そして2019年10月には初のマイナーチェンジを行い、内外装の変更とともに、カスタムカーの“GR-SPORT”を設定するなど商品力の強化を行った。
トヨタ「ライズ」/ダイハツ「ロッキー」などが登場し、群雄割拠のコンパクトSUV市場。新車で大ヒットしたC-HRも登場から3年が経過し、中古車の流通台数も増えてきた。そこで、今回はコンパクトSUVの大ヒットモデルである、C-HRの中古車事情について紹介したい。
文/萩原文博
写真/TOYOTA、編集部
【画像ギャラリー】中古車市場にもマイナーチェンジモデルが登場! C-HRの標準モデルとGR SPORTをチェック!!
■元SUV王者 C-HRとはどんなSUVなのか
C-HRはコンセプトである「我が意の走り」を追求し、世界の様々な道での走行テスト・欧州の一般道路でのステアリングやショックアブソーバーのチューニングをはじめ、運動性能にこだわってC-HRならではの「味付け」を行うことで、クルマの反応の速さである「レスポンス」、操作量に対して忠実に応答する「リニアリティ」、そして車速や横G、路面状況などに左右されるクルマの応答が常に一貫している「コンシステンシー(どんな路面状況でも、どんな車速でも、車両の応答に統一感がある、の意)」を突き詰めており、コンパクトSUVのなかでもほかのモデルとは一線を画す高い走行性能を実現したモデルだ。
C-HRに搭載されているパワートレインは、最高出力98ps、最大トルク14.5kgm(142Nm)を発生する最大熱効率40%を実現した1.8L直列4気筒DOHCガソリンエンジン+最高出力72ps、最大トルク16.6kgm(163Nm)を発生する高出力モーターを組み合わせたハイブリッドシステム。そして最高出力116ps、最大トルク18.9kgm(185Nm)を発生する1.2L直列4気筒ガソリンターボエンジンの2種類。
組み合わされるミッションはハイブリッド車がCVT、1.2Lターボ車は6速MTとCVT。そして駆動方式はFFを中心に1.2Lターボ車のみ4WDを用意する。そしてGR SPORTはハイブリッド、1.2LターボともにFF車に設定され、ターボ車は6速MTのみとなっている。燃費性能はJC08モード燃費で15.4~30.4km/Lを実現している。
安全装備は、衝突の回避や衝突時の被害軽減をサポートするプリクラッシュセーフティシステム、車線膣脱の可能性をドライバーに知らせるレーンディパーチャーアラート(ステアリング制御付)、夜間の歩行者の早期発見に貢献するオートマチックハイビーム。
そして、先行車との車間距離を保って追従走行可能な、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)の4つの運転支援システムがパッケージ化されたトヨタセーフティセンス(デビュー時はPが付く)が全車に標準装備となっている。
さらに、2019年10月のマイナーチェンジでは静止物を検知して衝突被害の軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]をオプション設定するなど充実させている。それでは、高い走行性能と安全性能を両立したC-HRの中古車事情を見てみよう。
コメント
コメントの使い方