日本国内で販売されている現行型のスバル WRX S4にはMT車が存在しない。北米市場では6MTがあるのになぜ……という思いは多くのクルマ好きが抱いていた。が、スバル広報車にカナダ仕様の6MTが登場。こりゃ試すしかないっしょ!!
※本稿は2026年1月のものです
文:国沢光宏/写真:森山良雄、スバル
初出:『ベストカー』2026年2月10日号
カナダ仕様の6MT版WRXに乗った!
●スバル WRX SPORTのナイスなポイント
・待望の6MT+2.4Lターボエンジン
・WRX STIよりも扱いやすい操作性
・2026年夏にS4 6MT市販への布石か
・Performance-B STI conceptにも期待
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スバルがWRX S4のマニュアルミッション車(カナダ仕様)を広報車にラインナップしてきた。
スバルによれば「今後の商品検討にあたりメディアの評価やファンの反応を確認するためです」とのこと。どうやらジャパンモビリティショーに出展したインプレッサに2.4Lターボと6MTを搭載した『Performance-B STI concept』の販売を含めて考えているのだろう。
そもそも現行WRX S4は、北米市場向けに6速マニュアル仕様をラインナップしていた。当時から「なぜWRXのマニュアル車を売らないのか?」と言われていたのだった。
その時の説明だと「マニュアルであればSTIバージョンということになりますが、このエンジンでは少し……」みたいな説明をされたことを思い出す。結果、スバルからマニュアルの4WDターボが消えた。
今回乗ったWRXのカナダ仕様にはビルシュタインやブレンボが装着されるモデルもあるけれど、試乗車は最も安いベースグレード。日本仕様は当然装備が豪華になるが、それでも500万円以内には収まるか!?
2.4Lターボはスペック以上にパワフル!
では試乗といきましょう!
基本的に最高出力271hp(275ps)の2.4L直噴ターボを搭載するS4のマニュアル仕様なのだけれど、予想以上にパワフル!
最大トルクの350Nm(35.7kgm)をクラッチのミートポイントである2000回転という低い回転域から出すためだと思う。グループN規定のようなエンジン特性だったりして。回さなくても充分に速い!
ミッションはグループN仕様の600Nm(61.0kgm)にも耐えるSTI時代の『TY85』でなく、その下の『TY75』を選んでいる。競技で使うことは想定していないFA24ターボからそんな大トルクを出すことなどできないですから。
しかし、面白いことにTY85より軽快なシフトフィールである。実際、操作力が小さく、ハンドルやアクセル、ブレーキの操作力とバランスが取られている。
足回りは硬めが好きな人ならちょうどいいかも。私なら標準のビルシュタインだって交換を考えたくなる。どうせ換えるのなら好みのブランドを選びたいところ。
ブレーキも普通に走るんだったら何ら問題なし。気合い入れたい人はブレンボを選べばいいだろう。アレコレ標準装備にして高額になるのなら、ベーシックなスペックでリーズナブルな価格設定にしてくれたほうがうれしい。
いずれにしろ性能的には必要にして十分過ぎる! そして「やっぱマニュアル楽しいね!」である。
スバルはJMSでCTOの藤貫さんが「今後のICE系商品は、アセットの組み換えで、もっと気軽で愉しいクルマを出していきたい」と話していた。Performance-B STI conceptの市販化もそうだが、国内WRX S4にマニュアルの採用は、この考えに沿ったものだろう。
スポーツモデルにマニュアルを搭載することを、スバルが真剣に考えていることはファンには何よりうれしい話。これで高回転域を少し伸ばして300馬力くらいにしてやれば、超素敵なセダンGTになると考えます。
【画像ギャラリー】カナダ仕様の6MTに試乗!! 2.4Lターボ搭載のスバル WRX SPORT(16枚)画像ギャラリー


















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