観光で有名な福島県の会津若松。同地には市街地からそれほど離れていない場所に、東山温泉という温泉地があり、会津の奥座敷とも呼ばれ古くから親しまれている。
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWebギャラリー内に東山温泉アクセス道中の写真があります)
■湯と共に歴史ロマンのあふれる東山温泉
東山温泉は今から1300年前に温泉が発見されたと言われ、過去には土方歳三や竹久夢二、与謝野晶子ほか錚々たる人物が湯を目当てに訪れたとも伝わる、非常に古い歴史を持つ温泉地だ。
泉質は弱アルカリ性、無色透明無味無臭の硫黄温泉。50〜60℃くらいの源泉が毎分約1,500リットル湧き出る湯量を持つ。
きりきずや冷え性、うつ状態、リウマチ性疾患や動脈硬化症、神経痛、五十肩、胃腸機能の低下などに効果があると言われ、美肌に良いとの評判もあるようだ。
■電車で行ける? 東山温泉へのアクセス事情
JR線の会津若松駅から実距離で5kmほどと、奥座敷と呼ばれる割には意外と近場に思える位置に東山温泉がある。
ではこの東山温泉へタクシー以外の公共交通機関で向かおうとした場合、どのようなアクセス方法が選べるのか。
東山温泉に鉄道や路面電車の類は通っておらず、アクセスに使える一般的な公共交通機関は路線バスのみとなっている。
■東山温泉へ行くバスの種類
会津市内の観光スポットに立ち寄る「まちなか周遊バス」が運行していて、「あかべぇ」と「ハイカラさん」の愛称が付けられたバスの中に東山温泉まで行く便がある。
所要時間を見ると、会津若松駅前→東山温泉方向では、あかべぇ:14分、ハイカラさん:37分。
東山温泉→会津若松駅前方向の場合、あかべぇ:25〜40分、ハイカラさん:ハイカラさん18分といったところ。
運賃は均一で、利用する区間に関係なく大人1回250円。700円の1日フリー乗車券も発売している。
使用車両に注目すると、「あかべぇ」は専用カラーの中国製EVバス、「ハイカラさん」は青もしくは赤色に塗られたレトロ調マイクロバスがアイキャッチ的な存在になっている。
とはいえ、便によっては地元バス事業者である会津バスの、一般的な全長9mクラスの中型路線車に、「あかべぇ」もしくは「ハイカラさん」のサボを掲示して運行することもあるようだ。
■鶴ヶ城→東山温泉にバスで行く…と決めたけれど
2025年の11月上旬、ちょっと東山温泉に泊まってみようと考え、会津若松の市街地から路線バスを使って同地まで向かう機会ができた。
せっかく会津若松へ来たのならと、その前に鶴ヶ城(会津若松城)を見学していくことにして、お城近くの東山温泉方面のバスが来る停留所を確認してみた。
それによると、東山温泉まで向かってくれる次の便まで2時間くらい間が開いており、それだけ余裕があればお城を見るのも十分で、まだ時間が残った際は近くの博物館に立ち寄ろうと決めた。
■思惑、外れる
訪問当日は3連休明けの月曜日。有名どころと言えど月曜なら比較的平和に見学できるんじゃないの? と踏み、天守のある場所まで向かった。
ところが現地の様子からすぐに察した。そっか、曜日なんて関係ないよねインバウンドさんには、と。日本人のお客さんもそこそこ入っていたが、鶴ヶ城は今や世界的に注目されるグレートコンテンツである。
それにしても、これだとあんまりジックリゆっくり見ていけないな〜、とナーバスにならざるを得ない、些かオーバーツーリズムな様相。そうこうしていると勝手に心が折れていき、そそくさと退散する運びに。
なら余った時間を博物館に振れば良し。しかし月曜が休館日だと気づいたのは、博物館の入口まで来た時だった。




