すでにお伝えしているとおり、自動車メーカーが新型コロナウイルスへの支援をそれぞれの技術などを駆使して行っている。
メルセデスの精密な呼吸補助装置はすでに紹介したが、なんとイタリアが世界に誇る超名門「フェラーリ」も人工呼吸器の部品開発に乗り出した。
しかも製作する工場は数々の名車を生み出しているあのマラネロ工場だという。しかもあの跳ね馬エンブレムも入っちゃっている!! 詳細に迫ります。
【画像ギャラリー】跳ね馬が美しすぎる 聖地マラネロで生まれたフェラーリの職人魂がこもった医療器具がこれだ!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:Ferrari
■人工呼吸器とマスクを繋ぐバルブをマラネロで製造開始
フェラーリといえばそのパフォーマンス、そして流麗なデザインで世界に名を馳せるスーパーカーの代名詞だろう。もともとフェラーリはF1での資金を集めるためにロードカー(市販車)を販売するという手法を取っていた。
もちろん現在でもF1に参戦を続けるフェラーリだが、このコロナ禍のなかで医療機器製造の支援に立ち上がった。しかもその場所がフェラーリの聖地「マラネロ(正式には”マラネッロ”)」というからクルマ好きも注目のニュースだ。
そんなマラネロで人工呼吸器に付随する機器をフェラーリが完成させた。その部品は人工呼吸器から伸びるホースをマスクへとつなぐジョイント部分だ。
名車F40も、F50も、エンツォも、個人的に好きなF355も、テスタロッサも、すべてはマラネロから巣立っていった。
イタリアではこの緊急事態に対して異業種間のジョイントを実施している。患者が装着するマスクは同じくイタリアの、名門スキューバダイビング用品メーカー「マレス」が製造。
フェラーリはそのマスクと人工呼吸器からのパイプをつなぐ、まさに「テイラーメイド」のジョイントを完成させた形だ。
■今後数週間でイタリアの病院に向けて納品する
このジョイント部分はフェラーリのプロトタイプモデルを制作する部門が担当している。当然ながらプラスチックなどを加工する技術があり、それを応用したものとなる。
それにしてもこの部品、ものすごく気になるのが「跳ね馬」だ。フェラーリの製品であることを示唆するだけでなく、きっと患者にとっても大きな希望になることだろう。
フェラーリは今後数週間でイタリアのベルガモ、ジェノヴァ、モデナ、サッスオーロなどの医療機関に向けて納品を進めるとのことだ。
数多くの名車を独自の感性と技術で生み出してきたフェラーリ。そしてマラネロは前述したようにフェラーリにとっての聖地でもある。
そんなマラネロで生まれたフェラーリ製品とはいっても、このマスクが役立つ機会がないのが一番いいはず。
すでにイタリアでは新型コロナウイルスの感染者数の峠は越したと言われているが、フェラーリの職人魂で多くの命が救えることを祈るばかりだ。
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