いまや絶滅寸前となった“古典的商用バン”の代表格、マツダ ボンゴ。20年以上も基本設計を変えずに売られ続けたその姿は、まさに化石級だ。しかし、その古さこそが最大の魅力だったのではないか? 実用性とタフさで愛されたボンゴの価値を改めて見直す。
文:ベストカーWeb編集部/写真:マツダ、ダイハツ ほか
20年以上ほぼそのまま!? “変わらなさ”こそ最大の武器だった
マツダ ボンゴといえば、1966年誕生という超長寿モデルである。なかでも1999年に登場した最終型は、基本設計を大きく変えないまま20年以上も販売され続けた異例の存在だった。
普通なら「古い」「時代遅れ」と言われるところだが、商用車の世界ではむしろ逆だ。構造がシンプルで壊れにくく、使い方が分かりやすいというのは現場にとって何より重要なのである。
実際、ボンゴは荷室長2375mm、最大積載量1150kgという実用性を確保し、現場仕事や配送業で長く支持されてきた。しかも低床設計やFRレイアウトによる積みやすさなど、“働くクルマ”としての基本をしっかり押さえている。奇をてらわず、ただひたすら実用性を追求した結果が、あの変わらないスタイルなのだ。
いわばボンゴは「進化しないことが進化」だったクルマである。
なぜ消えた? それでもなお愛される理由
そんなボンゴだが、2020年に生産終了。54年という長い歴史に幕を下ろした。理由はシンプルで、時代の変化だ。商用車市場では軽バンの台頭とハイエース系の大型化が進み、中間サイズのボンゴは立ち位置を失っていった。
さらにマツダ自身も乗用車重視へと舵を切り、商用車はOEM中心へ移行。結果として、自社開発のボンゴは役目を終えることになった。しかし、ここで考えたいのは「だから価値がないのか?」という点だ。
むしろ逆である。現代のクルマが電子制御だらけで複雑化するなか、ボンゴのような“素朴でタフなクルマ”はむしろ希少だ。アクセルを踏めば走る、荷物を積めば働く。そんな当たり前を愚直に守り続けた存在。それがボンゴなのである。
見た目も中身も“化石”のように古い。だが、その化石には確かな価値がある。むしろ今だからこそ、「こういうクルマ、よくない?」と感じる人は多いはずだ。個人的には、タイヤ1本あたりにかかる重量の負担を軽減できる、後輪のダブルタイヤ装着車がおススメだ。
はたして中古車市場でいくらで売られているのか? 高年式を中心に中古車情報大手検索サイトで探したが、2016~2020年式で160万~約260万円。キャンピングカーに架装したボンゴが多いがそれは400万円以上。ノーマルで高年式、走行距離3万km以下となれば190万円以上と高値傾向にある。
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