国産高級ミニバンの王者といえばトヨタ アルファードだが、このセグメントの火付け役である日産エルグランドもまもなく帰ってくる。はたしてエルグランドは王者アルファードにどこまで迫るのか、勢力図を考えたい!
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】最大の違いは2列目にアリ!! 一見豪華に見えるけど使い勝手はエルグランドじゃない!?!?(9枚)画像ギャラリー王者アルファードの強みは「高級ミニバンの標準」になったこと
アルファードの強さは、単に大きくて豪華なミニバンというだけではない。ファミリーカー、法人送迎、VIP用途、さらにはリセール重視のユーザーまで取り込む、国産高級ミニバンのど真ん中にいることだ。
現行アルファードの価格は、ハイブリッド車Xの2WDが510万円、ガソリン車Zの2WDが555万円、ハイブリッド車Zの2WDが635万円、ハイブリッド車Executive Loungeの2WDが860万円。さらにPHEVのExecutive Loungeは1065万円と、もはや完全に高級車の価格帯だ。パワートレーンは2.5Lガソリン、2.5Lハイブリッド、そしてPHEVを用意し、快適性と電動化の両方を押さえている。
アルファードが厄介なのは、商品力だけでなく「アルファードを選んでおけば間違いない」というブランドが完成していることだ。後席の広さ、押し出しの強いデザイン、売る時の強さ、販売網の厚さ。これらが合わさり、ライバルが真正面から殴りにいっても簡単には崩せない牙城になっている。
つまりアルファードは、すでに高級ミニバンの基準点なのだ。これから登場するエルグランドは、走り、静粛性、先進感、価格設定のどこかで「アルファードとは違う」と思わせる必要がある。
エルグランドはe-POWERとe-4ORCEで逆襲なるか
一方の日産エルグランドは、2026年夏発売予定。第3世代e-POWERと進化したe-4ORCEを採用し、静粛性、燃費性能、走行性能を高めることが明らかにされている。また、国内モデルとして初の14.3インチ大画面統合型インターフェースディスプレイ、BOSE 22スピーカープレミアムサウンドシステム、最大64色の間接照明なども発表済みだ。
注目は価格とグレードだ。ベストカーWebの予想では、ベースグレードと豪華仕様の2グレード構成となり、価格はエントリー側が600万円台後半、上級側が700万円台中盤あたりになりそうだ。
この価格帯になると、アルファードの売れ筋であるZ系ハイブリッドと真っ向勝負だ。アルファードZのハイブリッド車2WDは635万円、E-Fourは657万円。仮にエルグランドが600万円台後半からとなれば、単純な安さではなく、e-POWERならではの滑らかさや、e-4ORCEによる走りの上質さで勝負することになる。
ここがエルグランドの勝負どころだ。アルファードが「後席の王道」なら、エルグランドは「走りと電動感の高級ミニバン」として攻める可能性が高い。全車e-POWER、全車e-4ORCEという構成になれば、ガソリン車や2WDも選べるアルファードとはかなりキャラが違う。価格は高めでも、電動4WDの上質な走りに価値を感じるユーザーには強く刺さるはずだ。
結論として、現時点の勢力図ではアルファード優位は揺るがない。すでに市場で信頼を得ており、価格帯も装備もリセールも強い。
ただし、エルグランドが第3世代e-POWER、e-4ORCE、先進的な内外装を武器に「走って気持ちいい高級ミニバン」として仕上がってくれば、久々に面白い対決になる。王者アルファードに、復活のエルグランドがどこまで食い込むのか。国産高級ミニバン界、いよいよ再び熱くなりそうだ。
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