2025年4月に廃止され、歩行者中心の空間に生まれ変わる東京高速道路KK線。そのKK線を舞台に、世界的な空冷ポルシェの祭典「ルフトゲクールト(Luftgekuhlt)」が日本初上陸。非日常的な風景が現実となった1日限りの熱狂をレポート。
※本稿は2026年4月のものです
文:ベストカー編集部 鈴村朋己/写真:小塚大樹
初出:『ベストカー』2026年5月10日号
銀座のど真ん中……高速道路上を空冷ポルシェが占拠
かつて遊んでいた大人気ゲームソフト「グランツーリスモ」のフォトモード。自分にとっての醍醐味は、夜の高速道路のど真ん中でクルマを停止させる非現実的な光景を作ること。その美しい違和感にロマンを感じていた。
2026年3月14日、カリフォルニアから上陸した空冷ポルシェの祭典「ルフトゲクールト」の開催で、その妄想は現実になった。
ドイツ語で「空冷」を意味するこのイベントは、ポルシェの歴史とアートを融合させ、その場所が持つ物語ごと切り取る、世界で最もスタイリッシュなカーイベント。舞台に選ばれたのは、2025年4月に惜しまれつつも廃止された「首都高速KK線」だ。
会場に集まったのは、ポルシェが水冷エンジンへと舵を切る前の、356や歴代の911。新車のように輝くフルノーマル、使い込まれた空気が漂うストリート仕様、あるいは地を這うようなシャコタンや独創的なカスタム、そしてサーキットの死闘を潜り抜けたレーシングカーたち。その数は200台にも及んだ。
魅せ方が最高にイイ!!
何より素晴らしかったのは、魅せ方のセンス。例えば、西銀座の料金所跡の看板に沿って、ストリート仕様の911が2列に並べられていた光景は、漫画「湾岸ミッドナイト」のストイックな世界観だった。
日が暮れ始めると、会場の空気は一変。KK線沿いに掲げられた「プリマハム」といったお馴染みの看板に灯がともる。銀座のネオンが、空冷ポルシェの滑らかな曲線に反射し、昼間とはひと味違う表情を描き出していた。
最後の空冷ポルシェが世に放たれてから約30年。KK線に詰めかけた1万1600人の来場者たちの眼差しを見て、日本では空冷ポルシェという文化が大切にされていると確信した。
KK線という二度と戻れないかもしれないステージ。目に焼き付けた空冷ポルシェの残像は、あの日からずっと生き続けている。
【画像ギャラリー】夜の首都高を占拠したポルシェ軍団!! シャコタン仕様から激レアモデルまで全部見せます!!(16枚)画像ギャラリー


















コメント
コメントの使い方