三菱 デリカD:5が2026年1月の大幅改良で、ついにS-AWCを搭載した。ミニバンなのに悪路に強い。雪道にも強い。そんなデリカD:5の個性が、さらに濃くなったわけだ。ではS-AWCとは何がすごいのか? 4つのドライブモードと合わせて、その進化を見ていきたい。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】ミニバンがこんな道進めるの!? 悪路を進むデリカD:5のカッコイイショット大公開!(7枚)画像ギャラリーS-AWCでデリカD:5は“曲がる、止まる”まで進化した
デリカD:5といえば、2.2Lクリーンディーゼルターボと4WDを組み合わせた、国産ミニバン界の異端児だ。全長4800mm、全幅1815mm、全高1875mmという堂々たるボディに、最低地上高185mmを確保。7人乗り/8人乗りを選べるファミリーカーでありながら、アウトドアや雪道にも本気で使えるのが最大の魅力である。
今回の大幅改良で注目すべきは、三菱自慢のS-AWCだ。これはSuper-All Wheel Controlの略で、電子制御4WD、AYC、ASC、ABSを統合して制御する仕組み。単に前後へ駆動力を配分するだけではなく、左右輪のブレーキ制御まで使いながら、クルマの曲がり方や安定性を整えてくれる。
つまり、雪道で発進しやすいとか、ぬかるみから脱出しやすいだけではない。雨の高速道路、カーブ、レーンチェンジ、山道など、日常のなかで「ちょっと不安だな」と感じる場面でも効く。大きく重いミニバンだからこそ、ドライバーの操作に対して素直に動いてくれる安心感はかなり大きい。
価格はGが451万円、G-Power Packageが474万6500円、Pが494万4500円。WLTCモード燃費は12.9km/Lだ。燃費だけを見ればハイブリッドミニバンにはかなわないが、軽油を使うディーゼルの太いトルクと4WDの安心感は、デリカD:5ならではの価値だ。
4つのドライブモードで“使える悪路性能”に
S-AWCと合わせて大きいのが、ECO、NORMAL、GRAVEL、SNOWの4つのドライブモードだ。これがあることで、デリカD:5の走破性はかなりわかりやすくなった。
ECOは燃費を優先したモード。日常の街乗りや高速巡航で、なるべくムダなく走りたい時に使う。NORMALはふだん使いの基本モードで、走りと燃費のバランスを取る設定だ。ここまでは一般的な感覚で使える。
デリカD:5らしいのは、GRAVELとSNOWだ。GRAVELは砂利道、未舗装路、ぬかるみなどで後輪への駆動力配分を強め、走破性を高めるモード。キャンプ場の未舗装路、雨でぬかるんだ駐車場、河原近くの荒れた道など、普通のミニバンならヒヤッとする場面で頼りになる。
SNOWは雪道や凍結路など、滑りやすい路面での安定性を高めるモード。発進時のスリップを抑えるだけでなく、カーブでも外へ膨らみにくく、スムーズに曲がれるよう制御する。雪国のユーザーや、冬のスキー場へ行く家族にはかなり刺さる装備だ。
さらにヒルディセントコントロールも採用され、下り坂で車速を一定に保つサポートも加わった。急な下りの未舗装路や雪道では、ブレーキ操作に気を使う場面が多い。そこをクルマ側が助けてくれるのは、アウトドア派にもファミリーにもありがたい。
結論として、新型デリカD:5のS-AWCは、単なる悪路自慢の装備ではない。大きなミニバンを、雪道でも雨の日でも未舗装路でも安心して走らせるための“守りの性能”でもある。普通のミニバンでは行く場所を選ぶ。でもデリカD:5なら、もう一歩先まで行ける。家族を乗せて遊びに行くクルマとして、この安心感はかなりデカいのである。
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